最後は涙が出ました
上京してきて引っ越してきた日、
あるはずないだろうと思いながらも少し、ほんの少しの期待を抱きながら
引き出しを開けたり、棚の後ろをのぞいてみたり…そんなことをしてしまうくらい、先生の日記がすてきでした。
先生は子ども思いな先生で、本当に私も香恵と同じくらい会いたかった。
喘息持ちだけれど、一生懸命頑張っている先生を想像したら私も勇気と元気をもらえました。
まさか亡くなっているなんて。先生のことを思って泣く子どもを想像するだけで泣けてきました。
香恵と先生は似ていると思います。
同じ職業を目指しているところ、同じ人を好きになってしまうところ。
香恵と先生が出会っていたら素敵な友情が芽生えていたのでは、と思います。
リュウと隆が同一人物と香恵が気付き始めたとき、ページをめくる手が止まらなくなりました。
まさか、そんなことがあるなんて。
隆に宛てた先生の手紙は、愛が溢れていて、文字を読んでいるだけなのに
声が聞こえてきそうでした。手紙を読んでいる香恵の声と、先生の声が。
そして、先生の優しい笑顔も目に浮かびました。
たしかに、深読みしてしまったら先がわかってしまうかもしれないけれど、
たくさんの優しさと愛が溢れているこの本はもう1度読みたくなってしまう。
先生の日記の文章が雫井さんの亡くなったお姉さんの文章も入っているということも知って、
読み返してしまったし、
私が教師のなりたいと思ったきっかけの本でもある。
ぜひ、教師を目指している人に、1度でいいから読んでもらいたい本。
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