主人公が珍しくあざとい。笑
時代物を多く描く上田倫子だが、珍しく実在する偉人などが出てこない今作。
まぁ…主人公があざとい。
とにかくあざとい。
という印象…笑
貧乏な育ちの主人公が突然お金持ちと偽装結婚して富豪の暮らしをしていくのどけれど、初めて上田倫子のヒロインに対してイライラしてしまった。笑
とにかく綺麗事ばかり。
貧乏な家に残してきた子どもたち(血の繋がらない弟たち)のことを常に気にしつつも、お金持ちの暮らしにどっぷり浸かって、気が向いたときにこっそり帰郷して子どもたちに着物や美味しいものを届ける。
私が残された弟たちなら、
ボロを着てお下げ髪だったねえちゃんが、ある日突然姿を消したと思ったら、ヒラヒラした服、グリグリに巻いたフワフワの髪型で現れ、そしてまたお金持ちの家に帰って行く。
そんな姿みたらショックで立ち直れなさそう。笑
しかも天然な性格?だからか、旦那とは違う別の御曹司(婚約者あり)に、ダメと思いつつも思わせぶりなことしたり。
明朗活発で気持ちの良いさっぱりした性格のヒロインが多かった上田作品の中で、かなり珍しいタイプのヒロインなのは間違いない。
画力はかなり少女マンガチックにここ数年変わってきて(少女マンガ家に失礼)、キラキラした画風は今作にはピッタリである。
でもでも!やっぱり上田倫子はベロベロのラブロマンスよりも、戦火の恋だったり、史実を基にしたファンタジーだったり…ラブが前面に出てこない作品の方が魅力的だと思ってしまう。
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