黎明のアルカナのあらすじ・作品解説
黎明のアルカナは、藤間麗によって描かれていた少女コミック作品であり、単行本は全部で13巻発売されている。 連載されていたのは、小学館から発行されている月刊誌であるCheese!であり、2009年の3月号から2013年の8月号まで連載されていた。 Cheese!増刊号において、黎明学院アルカナ組というタイトルでスピンオフ作品の連載も行われている人気作品である。 現実ではない架空の世界を舞台とした物語であり、北部にあるセナン王国の王女であるナカバは、南部にあるベルクート王国との和平のために、ベクルート王国の第2王子シーザへと嫁ぐことになる。 当初は、王族には存在しない赤髪であったために蔑まれるが、刻のアルカナと呼ばれる様々な時間を見通す能力が覚醒したことにより、運命が大きく変わることとなる。 恋愛コミックとしてだけでなく、王道ファンタジーとしても楽しめる作品であり、鮎川はぎのによってノベライズも行われている。
黎明のアルカナの評価
黎明のアルカナの感想
政略結婚でもいい人なら愛し合える気がしてくる
画のかわいさ抜群藤間麗先生の作品は、とにかく登場人物たちがかわいい。ナカバはまさに、という感じでしたし、シーザもロキもかっこよかった…!加えて、表紙や扉絵の気合いの入りようといったらすごい。美しいです。ナカバの服装、装飾品とかがかなり個性的で、民族衣装って感じがよく出ています。お気に入りはやっぱり1巻登場の衣装。インドっぽいような、中国っぽいような。女の子の雰囲気はちゃんと出ているけれど、動きやすさもありそうでボーイッシュ。ドストライクです。こういうのはリサーチして描いているのでしょうか?想像だったら驚きですね。今回メインに描かれているのは「刻のアルカナ」。過去、未来を見通すことのできる力。この力に翻弄されながらも、ナカバはシーザと協力して平和な国を創ろうと画策していきます。このアルカナが発動しているときのナカバの目の変化が特徴的で、アルカナが初めて明確に発動したときのシーンはここだけ写...この感想を読む
人を知り憎しみから愛に変わっていく物語
さすがの絵のクオリティメインキャラクターのナカバ、シーザ、ロキ…みなかわいい!表紙や扉絵の美しさは抜群で、細かなところまで書き込まれている。民族衣装や装飾品に気合いが入っていてうっとりするのはもちろんのこと、テーマになっている「瞳」「刻のアルカナ」の描写が美しい。ボーイッシュで意志が強い女の子であるナカバは、男っぽいけれどきっちり女の子。凛とした表情もかわいい表情も愛らしいキャラクターに仕上がっていると思う。作中で長かった髪を自らぶった切っているところや、赤い髪であること、差別・迫害を受けてきた傷があるところ…すべてあきづき空太さんが描いている「赤髪の白雪姫」とよく似ている。「赤髪の白雪姫」のほうが後から出てきた作品なので、「黎明のアルカナ」に影響を受けているのかもしれない。忌み嫌われるのではなくて、珍しいからこそ価値があるような扱われ方をしているのが全然違うところだが。特に美しいなー...この感想を読む
赤毛の姫・ナカバ
対立している国、ベルクートとセナン。両国の和平条約を結ぶために定期的に結ばれる各国王族による婚姻。正反対な環境の国でありながらも黒髪を王族、その他の髪を平民、耳や尻尾を持つものを亜人として蔑まれていました。そんな国同士の婚約に訪れたセナンの姫ナカバとベルクートの第二王子シーザ。婚約の儀を国民の前で行っていたのですが、なんとナカバは王族でありながら黒髪を持たない赤毛の姫だったのです。髪の色で身分の決まる国でありながら異質の髪を持つナカバ。そのためか従者も亜人1人と王族としてはあり得ない待遇でした。母国でも婚約のため訪れた国でも邪険に扱われるナカバですがロキという支えの者と共に強く生きます。ですが、血を見たりすると突如倒れ何かの映像が思い浮かぶ…その能力こそが刻のアルカナと呼ばれるものでした。ナカバはロキと共にベルクートで生活をしながら刻のアルカナを持ち、さまざまな困難に立ち向かいます。また...この感想を読む