コメディ✕オタク女子✕女装男子 - 海月姫の感想

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映画レビュー数 5,784件

海月姫

3.503.50
映像
3.83
脚本
3.17
キャスト
4.00
音楽
3.17
演出
3.33
感想数
3
観た人
3

コメディ✕オタク女子✕女装男子

3.03.0
映像
4.0
脚本
3.5
キャスト
4.5
音楽
2.0
演出
2.5

目次

絶妙なキャスティング

天水館で暮らす自称「尼〜ず」の面々。皆オタク、ちょっと変わってる。それを演じる能年玲奈はじめとする豪華な女優陣。原作を知っていて多少先入観のある私でしたが、違和感なく入り込めました。まだキャストを把握していない方は知らずに観るのも面白いかもしれません。私は能年ちゃん以外知らずに観ました(笑)。

尼〜ずの面々は顔が半分前髪で隠れていたり、役作りで普段のイメージとは全く違った風貌だったりして、正直、序盤は誰が誰だか全然わかりませんでした。俳優さんが誰なのか観察しながら観て、最後にエンドロールで答え合わせ。

そして、ついつい目で追ってしまった蔵子の美脚、美脚、美脚。菅田将暉の女装姿を目当てにこの作品を観た人たちも多いのではないでしょうか。逆にこの映画で菅田さんのファンになった方とか。それくらいはまり役だと感じました。実写でこういったキャラを作るのって難しいというか批判を浴びやすい気がします。でも、スカートを履いてるときはとっても強かで美人で本当に魅力的でしたし、脱いでパンツ一丁のときは少年らしく男らしく素敵でした。このギャップがすごく好きでした。

やっぱり漫画

原作は人気漫画、東村アキコの「海月姫」。実写といえども、普通のドラマを観る構えで鑑賞するとやっぱりしらける。しかもこの作品ギャグがすっごいぶっこんであるんです。現実では無理な展開なんかちらほらあって、でも原作で好かれてるのってそういう部分だったりして。難しいですけど、原作ありきの実写ですからね。私はなんかはこの場面大事にしてくれてるー!と思って逆にテンション上がったりもありますけど。でもやっぱりしらける演出もあって。

どこまでも卑屈な彼女たち

尼〜ずはどこまでも卑屈。自分たちで自分たちを差別しています。いろいろこじれています。こじれすぎて面白い。「オシャレ人間!!」「石化」とか…。みんなコンプレックスの塊。この物語では特に主人公の月海(つきみ)を中心に話が進みますが、他のキャラが主人公になっても面白い話ができそう。鑑賞終わってそういうのを自分で想像するのも楽しみの一つ。

可愛い装飾や小物

お話の舞台となっている天水町の古アパート「天水館」。こういうアパートって本当にあるのかなー、住んでみたいなー!と思う方も少なくないはず。昭和でレトロな共同住宅。それでいてアットホームな雰囲気。「神様のカルテ」なんかにも似たようなアパートが登場しますよね。そんな天水館に住むオタク女子尼〜ず。

尼〜ずってみんな何かに凝っているんです。オタクですからね。そんな彼女たちの世界観をとても大事にしているのがとても伝わってきました◎

主人公月海の部屋。何枚も飾られたクラゲの絵!一枚一枚が本当に綺麗なんですよ。劇中にはたくさんのクラゲの絵が登場します。これもこの作品の見所。他にもクラゲのスリッパなど月海はとにかく手作りのクラゲグッズで身の回りを固めています。画面の隅から隅まで、彼女の部屋の隅から隅まで、よーく見るとあそこにもクラゲ!ここにもクラゲ!!可愛い!そんな世界が広がっています。

他の四人だって負けてません。それぞれ愛を感じます。鉄道や武将や和物やおじさまに対する愛が。ばんばさんなんて部屋からはみ出してましたし、千絵子の部屋はある意味怖い。そういう場面にとてもほっこりしました。

尼〜ず+蔵之介のドレスアップ!

あ、全員がドレス着るわけじゃありませんよ。

尼〜ずも蔵之介もみんな何かしらのコンプレックスを抱えているわけです。ファッションショーをやることでそのコンプレックスにそれぞれ立ち向かっていきます。克服までは行かずとも、克服していく「きっかけ」が描かれているのかなと。その姿が綺麗であり情けなくもあり可愛くもあり、ランウェイシーンは本当に見応えがありました。クラゲドレスはどれも可愛かったですし。モデルは美人でしたし。

そうそう、天水館もドレスアップしますよ。キラキラです。

劇中に流れたセカオワの「スターライトパレード」

エンディングは世界の終わりの『マーメイドラブソティ』。これは知ってました。鑑賞前から知っていて可愛い曲だな〜と気に入っていました。

が、挿入歌「スターライトパレード」。結構有名なこの曲。確かに、場面の高揚感は伝わってきたし歌詞の内容も合っていたかもしれない。ただ、『海月姫』という作品に「スターライトパレード」という作品が突然割り込んできたようにも感じ、個人的には不快感がありました。確か岡田将生さん主演の「ストレイヤーズ・クロニクル」でもゲスの極み乙女の楽曲が挿入され、同じように感じた記憶があります。何回か聞いたことのある楽曲で馴染みがありますし、先入観もあり、日本語歌詞なので本当にダイレクトに歌が聞こえてくる。突然の挿入歌メイン。。。こういう演出は個人的に苦手なようです。

この後の展開が気になる!

劇中、あちらこちらで恋の予感がプンプンしてるのに肝心なところまでは進展せずにエンディングを迎えます。続編ができてもおかしくないような最後でしたけど、どうなんですかね。。。

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他のレビュアーの感想・評価

ドライヤー、貸してください!

みなさん!お手を拝借!!「海月姫」を視聴した感想です。キラキラした世界観は良かったと思いますが、全体的に話を詰め込みすぎな印象を受けました。やりたい事がたくさんあるのに、どれも中途半端に終わらせてしまっている印象です。どうしても時間的に無理があるのは分かるのですが、全12話できれいに終わったテレビドラマ版を思い出すと、「題材はいいのに、勿体ないなあ」と思ってしまいます。主人公の月海の内面を語らせるのも、蔵之介の生い立ちを語らせるのも、どちらも中途半端で、原作のマンガを読んでいない人が見ても、感情移入できるのか?と疑問に思いました。もっと月海は内面を語るセリフが多くても良かったと思います。なぜこんなに「お洒落人間」が苦手なのか?の説明が欲しかったです。オタクでダサくても、コミュニケーションが苦手な人ばかりではないですからね。そこは偏見じゃないかと思ってしまいました。また、蔵之介が生家でどの...この感想を読む

3.03.0
  • naonao
  • 198view
  • 2031文字
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この映画を見なきゃ損だ!

キャストの素晴らしい再現率!大体実写の映画なんかそこら辺の売れかけのタレントやアイドルをごり押して、売れさせたいがための芸能界側の力が働いてるんでしょ…この映画ももしかしたら見る価値ないかもしれないなと思ったら大間違い。この映画はそんな映画じゃなかった!流石は菅田将暉。流石は能年玲奈。そしてほかに出演しているすべてのキャストが正しく漫画で思い描いていたキャラクターそのもので再現されていて、キャストが出てくるたびに(あまりにイメージ通りで)大爆笑してしまいました。そのおかげでこの作品に一気に引き込まれてしまい、約2時間の映画があっという間でした。実写映画の中でもかなり高い完成度だと思います。そしてキャストの中で一番驚いたのは菅田将暉さん。女装が趣味の役を演じていたのですが、女装というよりは、完全な美しい女の子。巷で見るような、あー、まあ女の格好してるけど男の部分も全然出てるね。な中途半端...この感想を読む

4.54.5
  • るるすけるるすけ
  • 192view
  • 1105文字

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