家族愛
前作であるシティーハンターとは全く別のパラレルワールドがメインとのことだか、 前作と今作の違いや良さを考察していきたいと思う。 シティーハンターでの僚は男として油の乗っている年齢の設定のため とにかく美女に対してお下品かつスマートで女性の心をわしづかみにする話が多い。 お決まりフレーズの「もっこり美女ちゃぁ~ん」や「報酬は一発」というぶれないお下品ラインにちょこちょこと顔をだす僚の人間としてのあったかさや全てを包み込む優しさに読者としても心を奪われるシーンが多い。 対しエンジェルハートでの僚は中年となりお決まりフレーズは登場するものの何となく破壊慮力が少ない。また老眼や腰痛を持っているなど僚の男としての魅力が登場するシーンが少ない。主にメインとなるのは家族愛で僚も一人の人間なのだと考えさせられてしまう物語が多い。スイーパーとしての能力も衰えてきていて何とも悲しいシーンが多いがそんな中でも登場する僚のスイーパーとしての腕の良さには毎回感心してしまう。 また今まで僚が悩み悲しんいるというシーンは少なかったように思うが、度々親として悩むシーンや最愛のパートナーを失った悲しみを描くそんなシーンが実に多い。 謎に包まれていた僚の本心や行動が今までにないタッチで描かれているためパラレルワールドとの設定だか僚があたかもそこに存在していて年をとってきたと感じてしまう。 作者の僚への愛がそうさせているのかと思うほどリアリティがあり、自分の周りの人間(家族)に感謝しないと、と思わせてくれるのはさすがだと感じる。 単なるスナイパーとしての活躍を描く作品ではなく家族の根底を突き詰めて考えている作品だと私は思う。
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