星と時を越えた愛の物語ですよ。ラストの救いに涙・・・。
私が高校生の時に連載開始されまして、けっこう古いマンガになってしまったんですね。「ぼく地球(たま)」と呼び親しんだものです・・・。この作品はもはや私のマンガ遍歴の中ではバイブルに近い作品でして、この感動は何回何十回何百回読んでも何十年たっても心が震えます。
ちょっと特殊な能力を持っていて自分にコンプレックスを持つ主人公のありすが、お隣りの小学生をなんと・・・という衝撃の事故で話が始まります。「えー!ウソー!」と主人公も読んでいる自分も思っているうちに、話が急展開、あれよあれよという間に話に引き込まれていきます。長編ですが、苦も無く読み切れてしまいます。
ジャンルとしてはSFです。超能力・異星人・転生など、結構なSF要素が詰め込まれています。しかし、これは間違いなく愛の物語です。ちょっと綺麗すぎるかな、と思うほどの。書いてしまうのも恥ずかしいですが、愛ですよ。星と時間という距離や些細な思い違いによって、お互いの愛を確かめることが叶わなかった恋人同士が時や世代を超えてその思いを成就させる、傷ついた一人の思いが救われる結末は圧巻です。そして、タイトルの意味がここで初めてわかるのです・・・!
また、主人公以外の主要なキャラクターも魅力的です。何が魅力的って、それぞれのコンプレックスとそれを抱えての人間関係の描き方が上手いんです。ちょっとどこか寂しい人物が多い・・・そこが読んでいて心をくすぐられるところです。
とても読み応えがあるので、まだ読んだことがない人はぜひ読んでみてほしいです。そして、少女マンガジャンルではありますが、男子諸君でも読みごたえありますよ。うちのダンナは完全にハマりました!
これを読むと見上げる月がとても美しく見えます。
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