イデオロギーを超える音楽のパワー
昔、アンドレは有名な指揮者だった、共産主義者に指揮棒を折られ、楽団を追われてしまう。今はボリジョイ劇場の清掃員。音楽やボクシングやなんかその類の事に関わってきた人間って出来るだけその近辺に居たいんだろうなって、見えちゃいます。もしくはその辺りにしか居る場所が無いか。彼は一芝居当てる為に昔の仲間に連絡するのですが、これも実に東欧の色を強く出して居る映像で、やっぱりなーの風景なのです。 旧ソ連の共産主義とブレジネフ書記長時代のユダヤ人問題の確執がベースにあり、排除されても自分の夢は諦められない!。女性バイオリニストの母親と恋仲で国籍の違いから、彼は外に出られなかったと言う秘密とかかかわってきて、ラストに向けて弾ける。これね、やわらかく描いてますが、国賊として牢屋に繋がれるような時代を生き延びてると伝えているのです。 一度覚えた自転車と楽器はブランクがあっても体が覚えている。 ラストのコンサート、アンドレが拘り続けたチャイコフスキーの協奏曲を聞く、見ていても興奮ます。 クラシックとか歴史がお好きなアナタへどうぞ。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)