上質なサスペンスだが、本当に惜しい
内容自体はかなり上質なサスペンスでおもしろい。 ある凶悪事件を解決に導いた英雄的ベテラン刑事ウィル。 しかし実はその事件で犯人を有罪にするために証拠の捏造をしていました。 そのことで内務調査が行われることになり、同僚刑事がその内務調査を引き受けることになってしまいました。 自分の積み上げたキャリアが崩れることを恐れたウィルは今回の事件で、犯人を射撃するとみせかけて同僚刑事を殺してしまう。 最初はまったく疑われなかったが、新人刑事が熱心に調査をする中で、次第にウィルが怪しいとにらまれるようになります。 自分自身との葛藤や犯人とのかけひきなどは特にみどころで、非常に練られたストーリーです。 しかし根本的な話になってしまうのですが、このストーリーに「不眠症」はどう絡んでいるのかよくわからないです。 同僚が出世のために寝返ったことに腹が立ち不眠症になったのか、自分の将来が不安になって不眠症になったのか、舞台が白夜であることで不眠症になったのか、自分が起こした同僚殺害事件で悩まされて不眠症になったのか、犯人に弱みを握られたことで不安になり不眠症になったのか、新人刑事に謎を解き明かされそうになったことで不安になり不眠症になったのか。 いずれにせよ不眠症になったことは、彼の過去の話とも同僚殺害とも今回の事件の犯人とも何ら関係ないですし、事件の解決と何か関係があるわけでもない。とってつけたような話だ。 無理やり他のサスペンス映画と差異をつくりたかったのだろうか、そこらへんの中途半端さが個人的にはマイナス評価になりました。 最後ウィルが死ぬシーン。 ほんとうに寝たかっただけで、死んでなかったらうけますね笑 起きたら、エリーに「やっぱりあの薬莢捨ててくれ」とか言ったり笑 ふと笑ってしまった。
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