西の魔女が死んだの評価
西の魔女が死んだについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が7件掲載中です。
各項目の評価分布
西の魔女が死んだの感想
本作品に見る、ケルト思想と宮崎駿との共通点
「不思議」を大事に書いているイギリス留学中に児童文学者であるベティ・モーガン・ボーエンに師事した、という梨木香歩、本作はタイトルに「魔女」とうたっていることもあり、いくつかの不思議が描かれているのだが、それらが漫画やアニメの「魔法少女モノ」のように明確でなく、大事にぼんやりと描かれている。おばあちゃんのおばあちゃんが結婚する前のこと、まいのお気に入りの「場所」での奇妙な声、同じ場所での美しいビジョンなどだ。これらはまいの体験としてはどうとでも取れる。それはスターウォーズの「フォース」やハリーポッターの便利ツールとしての魔法とは明確に違う。生活の中で自然を共有し、自分を律して正しく生きようとするものが感じられるサイン、という程度だ。児童文学として考えても「このように生きて立派な大人になってほしい」という作者の願いが汲み取れる。また、「不思議」がおこるタイミングがまいが実社会の常識、思想、...この感想を読む