いま、会いにゆきますのあらすじ・作品解説
「いま、会いにゆきます」は市川拓司によって書かれた恋愛小説である。主人公である巧は、一年前に最愛の妻の澪を亡くし、息子の佑司と二人で生活していたが、一年後雨の季節に死んだはずの澪が現れる。佑司は素直に喜び、巧はその現実に戸惑っていた。しかし一番戸惑っていたのは澪である。その理由は澪は記憶を失ってしまっていたからである。記憶を失っていた澪との三人での生活がまた始まったのである。愛しているということを単純に、しかし深く表現した物語である。 映画化も行われ、主人公の巧役を中村獅童、澪役を竹内裕子、佑司役を武井証が演じている。日本アカデミー賞の優秀主演女優賞やゴールデングロス賞日本映画部門優秀銀賞を受賞した作品である。 またドラマ化も行われ、巧役を成宮寛貴が、澪役をミムラが、佑司役を映画と同じく武井証が行い、ドラマでは映画ではなかった、母子3世代のエピソードや、その他の人との交流などが細かく描かれている。
いま、会いにゆきますの評価
いま、会いにゆきますの感想
あたたかな恋愛小説
あたたかな、とてもあたたかな奇跡の物語。一時期とても話題になった本だったと記憶している。病気で亡くなったはずの妻と、一年後に再び会うという日常ファンタジー。市川拓司さんは確かパニック障害を患っていらっしゃったはず。今作の主人公も、はっきりとその病名が書かれていないものの、同じような症状を抱えている。描かれているものはずばり「愛」。触れたらこわれそうなやさしさ。再会した妻は、記憶を失っている。それもそのはずで……。こういう不思議な設定をやさしさでくるんでひとつの物語にするというのは、市川拓司さんならではな気がする。読後感がとっても良かった。
映画よりも素敵です。
映画よりも小説の方が素敵でした。映画で意味があまり理解出来ずにいたところの答え合わせのために読んだら、心底切なくなってしまいました。切ないのに癒されて、不思議な満足感のある作品です。子供は母親を必要としてくれて、母親は最後、全てを理解して会いに行くんです。その姿が胸を熱くして、すごく泣けました。映画は流れるように、大事な部分もサッサと進み、あっという間に終わってしま った印象を受けましたが、小説は、もっとゆっくりとした時間の流れを感じることが出来ました。小説の方がお勧めです。じっくり、この素敵な物語を味わえます。読んでみて欲しい一冊です。
いま、会いにゆきますの登場キャラクター
秋穂巧
よみがな:あおい たくみ ニックネーム:たっくん 年齢(作品時):28 性別:男 国籍:日本 住まい:和風の家 所属:弁護士事務所 性格:優しくておっとり 特徴:脳内で科学物質が異常に分泌されてしまうため、人混みなどで倒れてしまう 癖:自転車を止めるときに足にひっかけて倒す