百物語のあらすじ・作品解説
「百物語」は江戸風俗研究家としても知られる漫画家、杉浦日向子(すぎうらひなこ)による漫画作品である。新潮社が発行する月刊小説誌「小説新潮」にて1986年から8年の間連載されていたほか、小池書院から発行されていた漫画雑誌「時代劇漫画刃-JIN-」にて2006年10月号から2007年8月号にかけていくつかのエピソードが選ばれ掲載されていた。 江戸時代の不可思議な出来事やや物の怪について99話の怪談を描く。1話は数ページほどで終わり、怪異に対する解説や原因の解明などは無く、怪異のみを切り取り描写してゆく。恐ろしい話ばかりでなく、心温まるものや切ない話などもある。エピソードによって画風や語り口が変わってゆくのが特徴である。 単行本は新潮コミックより1988年8月から1993年7月にかけて全3巻、新潮文庫より1995年11月に全1巻、筑摩書房より1996年3月から同年4月にかけて「杉浦日向子全集」の第7巻と第8巻として全2巻、小池書院より2009年7月に上下2巻が発売されている。