春の雪の登場キャラクター
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松枝清顕
よみがな:まつがえきよあき 年齢(作品時):18歳~20歳 性別:男性 国籍:日本 住まい:渋谷、松枝侯爵邸 所属:学習院高等科 性格:嫉妬深い、夢見がち、気むずかしい、馬車が好き 特徴:目立たぬ小さな黒子、形のよい鼻翼、倦そうな風情 価値観:友にも心を開かない 癖:無関心な目つき、夢を裏切られたときに快活に...
本多繁邦
よみがな:ほんだしげくに 年齢(作品時):18歳 性別:男性 国籍:日本 所属:学習院高等科 性格:もの静かな、穏和な、理智的な性格 特徴:年よりも老けた、勿体ぶってみえる風貌 趣味:法律学に興味を持っていた 癖:強く締めすぎる唇、近眼の目を険しく細める 物語上での目的:友のために、女を連れて来て連れ戻る
綾倉聡子
よみがな:あやくらさとこ 年齢(作品時):20歳 性別:女性 国籍:日本 住まい:麻布の旧武家屋敷 性格:勝気、ことさら人をおどろかす、物思いに耽る、妃の威厳 特徴:急に、いわれもなく、性の知れない不安を呉れる 価値観:自分のことを少しもふしだらだと思えない。怖ろしい罪を犯しておりますのに、罪のけがれが...
飯沼茂之
よみがな:いいぬましげゆき 年齢(作品時):17~23歳 性別:男性 国籍:日本 住まい:松枝侯爵邸 所属:清顕付の書生、夜間大学の最上級生 性格:男らしいすがすがしい素朴な心 特徴:若さのさかりがいよいよ鬱屈を加えた顔立ち、大きな暗い箪笥のような肉体 価値観:この軟弱な、情ない時代はいつまで続くのでしょう...
春の雪の感想
雅の極致にて"冒瀆の快楽"を賭けようとする、至高の姿を描いた、三島由紀夫の晩年の名作「豊饒の海(一) 春の雪」
私の三島由紀夫との出会いは、彼の「金閣寺」で衝撃を受け、それからというもの「仮面の告白」「潮騒」「午後の曳航」「鏡子の家」などと読み進めてきて、最後に「豊饒の海」四部作へと辿り着きました。この三島由紀夫の晩年の大作「豊饒の海」四部作中の「春の雪」と「奔馬」の二作品は、一つのテーマの表と裏の関係にあり、「春の雪」の主人公の松枝清顕が夭折し、仏教の輪廻転生によって、次の時代には「奔馬」の飯沼勲に生まれ変わるという手続きを、三島はとっていますが、この二作品は切っても切れない、三島由紀夫という作家の"情念の核"を成す部分だと思っています。この「春の雪」の主人公の松枝清顕は、死の雰囲気に捉えられたまま成長し、18歳ですでに人生に倦怠し、自分の棺を夢に見るような青年で、そんな彼に伯爵令嬢の綾倉聡子への愛が、信じられるわけがないと思うのです。しかし、聡子と宮家との婚約が、勅許によって確定し、彼の恋の成就...この感想を読む