綾倉聡子 - 春の雪のキャラクター

理解が深まる小説レビューサイト

小説レビュー数 3,368件

春の雪

5.005.00
文章力
5.00
ストーリー
5.00
キャラクター
5.00
設定
5.00
演出
5.00
感想数
1
読んだ人
1

綾倉聡子のプロフィール

本名綾倉聡子
よみがなあやくらさとこ
年齢(作品時)20歳
性別女性
国籍日本
住まい麻布の旧武家屋敷
性格勝気、ことさら人をおどろかす、物思いに耽る、妃の威厳
特徴急に、いわれもなく、性の知れない不安を呉れる
価値観自分のことを少しもふしだらだと思えない。怖ろしい罪を犯しておりますのに、罪のけがれが少しも感じられず、身が浄まるような思いがするだけ
趣味王朝時代そのままの双六盤で夜長を遊ぶ
物語上での目的清顕の中の不安がのこりなく拭われて、はっきりと幸福の所在が確かめられる

春の雪の他の登場キャラクター

春の雪の感想

雅の極致にて"冒瀆の快楽"を賭けようとする、至高の姿を描いた、三島由紀夫の晩年の名作「豊饒の海(一) 春の雪」

私の三島由紀夫との出会いは、彼の「金閣寺」で衝撃を受け、それからというもの「仮面の告白」「潮騒」「午後の曳航」「鏡子の家」などと読み進めてきて、最後に「豊饒の海」四部作へと辿り着きました。この三島由紀夫の晩年の大作「豊饒の海」四部作中の「春の雪」と「奔馬」の二作品は、一つのテーマの表と裏の関係にあり、「春の雪」の主人公の松枝清顕が夭折し、仏教の輪廻転生によって、次の時代には「奔馬」の飯沼勲に生まれ変わるという手続きを、三島はとっていますが、この二作品は切っても切れない、三島由紀夫という作家の"情念の核"を成す部分だと思っています。この「春の雪」の主人公の松枝清顕は、死の雰囲気に捉えられたまま成長し、18歳ですでに人生に倦怠し、自分の棺を夢に見るような青年で、そんな彼に伯爵令嬢の綾倉聡子への愛が、信じられるわけがないと思うのです。しかし、聡子と宮家との婚約が、勅許によって確定し、彼の恋の成就...この感想を読む

5.05.0
  • dreamerdreamer
  • 160view
  • 1089文字
PICKUP

春の雪が好きな人におすすめの小説

ページの先頭へ