ナイチンゲールの沈黙の評価
ナイチンゲールの沈黙についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
ナイチンゲールの沈黙の感想
壮大な前フリ
「チーム・バチスタ」シリーズの第2弾。もうメディカル・ミステリー要素はほとんどなく、SFのようなファンタジーのような内容だ。しかも上巻の半分が序章のようなもの。本編はまだ?といった印象。前作のような、大学病院を揺るがすような大事件が起きたわけでもなく(死者は出ているものの)、こじんまりとした新キャラ達が、こじんまりと動いていて、どうもテンポが掴めない。それだけに、白鳥が出てきた時は妙に安心したのだが、それでも何故か少し影が薄くて残念だった。また田口が愚痴外来で子供達の話を聞くあたりは、カウンセリングを行う者としてはあってはならないだろう、と突っ込まざるを得ない。そこで聞いたことは全て心に仕舞って、一切の口外も他への利用をしないものだろう?と釈然としない気分になった。これが下巻や次作にどう繋がるのか?という期待で読みきった作品だった。