そろそろくるの評価
そろそろくるの感想
PMSを扱った恋愛(?)小説
まずタイトルが秀逸だな! と。抜群のセンスを感じる。何がくるって、月のもの。この本はPMSを中心に据えたお話で、主人公がそれに振り回され、ちゃんと病名があることを知り、それと向き合って対処していく方法を模索する、というような物語。これを読んで、「月経前症候群」についてかなり理解が深まったと思う。でもテーマ先行でストーリーとして楽しめないとかそんなことはこれっぽっちも無く、読みやすい文体でさらさら読めるし、恋人の存在がとても良い。終盤で、彼が自分もPMSかもしれないと話すところは、少し間違えれば怒りを買うような台詞だと思うのだが、妙に腑に落ちるところがあって、しっかり心に残った。男性にも女性にもオススメしたい一冊。