美姫の夢の評価
美姫の夢の感想
人を呪わば
彦馬を愛する一心で、頑張っています、織江さん。今回さしむけられる刺客は呪術使いの忍び寒三郎です。その寒三郎と、彦馬の養子雁二郎との間には意外な過去があります。いつも飄々としていてとぼけた雰囲気の雁二郎の強さと、ふざけた芸の真の活用法も明らかになります。冒頭から登場する不思議な幽霊船の思いもよらぬ正体や、相変わらず穏やかで優しげな彦馬が解決する街中の怪事。そして静山の娘であり、嫁に行かぬままでいる静湖姫の、彦馬への淡い想い。ますます今後が気になります。織江も、もう一人きりではありません。心強い味方を得ました。少し安心して読み進めることが出来る気持ちになりました。