ぼくらのひみつの評価
ぼくらのひみつの感想
想像するということ
面白かった! 藤谷治さんの作品は「船に乗れ!」しか読んだことがなかったが、こんなお話もお書きになられるのか。これは、「想像力の文学」というレーベルだからこそ、こういうお話になったのだろうか?分からないけれど、まず、止まった時間の中で生きているということ。ただの時間SFではない。それが一体どんな結末を迎えるのか。そして麻袋が背中に張り付いているという設定が、とんでもないな! と。ただの奇抜なお話じゃない。中身がしっかりあって、地に足がついている。そして非常に読みやすい文体なので、時間を忘れて最後までざくざく読み進めることができた。理解に苦しむということで敬遠する人もいそうだな、と思うものの、自分はかなり楽しめた。満足。