ボレロのあらすじ・作品解説
オリンピックの代表選手を目指す女性の姿を描いたボレロは、槇村さとる氏によるスポーツラブストーリーマンガである。 主人公である環は、お金と名誉のためにオリンピックの代表選手を狙い、六年ぶりに日本のスケートリンクを滑ることにした。オリンピックに向けてコーチをつける環だったが、既婚者のコーチ城島との出会いから彼女の人生は変動していく。 スケートリンクを舞台に繰り広げられ、オリンピックを目指す女性の成長していく姿を純粋なる気持ちで人を思うからこその切なさを描いたラブストーリーであるが、本作ではラブストーリー以上に、現代の闇の部分を浮き彫りにした社会派的作品とも言える。 お天気予報など、現代を強く生き抜く女性の成長を描いた五編からなる作品集として2005年に集英社より出版されたボレロは、漫画家槇村さとる氏が歩んできた波乱に満ちた人生だからこそ描くことが出来る、様々な苦悩からの成長を描いた作品となっている。