ワニの黄色い目のあらすじ・作品解説
ワニの黄色い目は、2006年に発表されたカトリーヌ・パンコールの長編小説である。本国フランスでベストセラーとなり、2015年6月までに200万部以上を売り上げた。邦訳版は早川書房から2011年に発売された。 主人公は、パリ近郊に暮らすアラフォーの歴史研究家、ジョゼフィーヌ(ジョー)である。夫が愛人と出奔し、残された娘と借金を抱えて苦悩するジョーに、姉のイリスが自分のゴーストライターにならないかと持ちかける。ところがこれが転機となって、ジョーの劇的なサクセスストーリーが始まる。 フランスでは2014年に映画化され、主人公ジョーはジュリー・ドパルデューが、姉イリスはエマニュエル・ベアールがそれぞれ演じた。イリスの夫役は人気歌手としても知られるパトリック・ブリュエルが演じた。 なお、この作品は三部作の最初の作品で、続く「カメのスローワルツ」、「月曜日のリスはさびしい」とともにシリーズ累計で400万部以上を突破する大ヒット作となった。
ワニの黄色い目の評価
ワニの黄色い目の感想
共感できる主人公
自分に自信の持てない主人公ジョーが少しづつ自信を持ち、精神的にタフにもなっていくこのシリーズ。ジョーとは正反対の姉や母、タフで自信家な娘など、ジョーの周りを取り巻く人々もみな個性的だ。おそらく誰が読んでも、ついつい共感してしまう一面をもつ登場人物がいるのではないだろうか。「あ~あ~、私って駄目なんだから・・・」と落ち込むジョーに自分を重ねて私も軽く落ち込む、そして作中のジョーがポジティブになり自信をも取り戻すと、つられて自分もポジティブになって本を読み終えることが出来るのが好き。映画を見ているように読み進められるので、気分転換にぴったりなシリーズです。