ナインの評価
ナインについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
ナインの感想
少年達の固い絆
だまされてもなお味方この作品は、作者の井上ひさしさんが当時借りていた新道の畳屋さんの店主と話すところから始まります。大人になった新道少年野球団員達が繰り広げる話となっています。新道少年野球団のリーダーである正太郎にだまされる他の新道少年野球団のメンバー達。しかし、彼らは正太郎にどんな悪いことをされても『良いこと』だと受け入れてしまいます。私は、初めてこの作品を読んだ時、新道少年野球団員達が正太郎のことを平然と受け入れる姿に、正直最初疑問でした。なんでだろう、こんなにひどいことをしたのに。私だったら、許せないし絶縁すると考えていました。しかし、読み進めてみると正太郎と彼らの間には絶対的な信頼関係が存在していました。チームだからこそ、分かち合える喜びや苦難。青春を共にしてきた仲間だからこそ、だまされて、辛い思いをさせられても、メンバー達は常に正太郎の味方のままでいることが出来たんです。今の...この感想を読む