面影丸のあらすじ・作品解説
面影丸は、2001年にウルトラジャンプで連載されていた、女性漫画家・伊藤悠による忍者アクション漫画で、彼女にとっての本格的な月刊誌の連載デビューともなった作品であり、初の単行本出版となった作品。 この作品は、天皇家に仕える忍者集団の「高辻衆」の当主が部下の手によって殺められ、高辻の九曜と呼ばれる忍者・剣士で、持っている武器も使う技もそれぞれ違う九人が、高辻衆の「目録」をめぐって抗争を繰り広げる。忍者漫画の醍醐味とも言える木葉を用いた術など、主人公の影丸を含む多数の忍者同士の、多様な忍術対決メインの物語でテンポ良く進んでいく。 伊藤悠の連載デビュー作ではあるが、キレのある戦闘シーンの躍動感や痛快感、初期の作品とは思えない力強い構図とレベルの高いコマ割りで、読者から高い評価を受けている。また、キャラクターはそれぞれ性格や個性など描きわけられていて、確かなキャラクター造りと画力の実力で、特に忍者アクション漫画を好む層に支持された人気作である。