日本と世界の未来予測に鳥肌が立つ
この著者は未来が見えているのだろうかこの小説で描かれる日本の未来がもうそこまで来ている。小説が発売されたのは2013年であるが、2017年の今すでに小説内で描かれた災害が始まりを見せているように思える。ネタバレになるがこの小説では殺人アリによって北海道を中心とした日本が災害に飲み込まれる様子を描いている。アリのよう小さな虫によって人間が滅ぼされることがあるのか?と最初はメインのヒール役をやや疑った。しかしそこはやはり京都大学の頭脳を持った著者によって、作中の悲劇のドミノ倒しにより疑問が間違っていたことを徐々に示されていくのである。そして今日の日本ではヒアリと呼ばれる強力な毒をもったアリが上陸し日本全国でその警戒レベルを上げていることは周知の事実である。2013年の本書出版から早4年の歳月の中で著者が描いていた悲劇が少しずつ地面の下でうごめいているようで虫唾が走った。世界の終わりを描いて...この感想を読む
4.04.0
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