試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。のあらすじ/作品解説

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小説レビュー数 3,368件

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。

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試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。のあらすじ・作品解説

「試着室で思い出したら、本気の恋だと思 う。」は、2010年11月に幻冬舎より発行された、尾形真理子による短編小説集である。 著者の尾形真理子は、博報堂に所属するコピーライターであり、2015年時点で、新宿のファッションビル「ルミネ」や、資生堂の化粧品「インテグレート」のコピー作成や、歌詞づくりやコラム執筆を手掛けている。特に「ルミネ」にコピーは、写真家虻川実花の作品とコラボレーションしており、ビルを訪れる多くの女性の心をつかみ話題となった。 この小説は、「ルミネ」の広告コピーを作成してきた著者が、そのコピーをもとに書いた短編恋愛小説集である。全部で5つの短編で構成されており、いずれも女性が主人公となっており、前の恋人の披露宴に出席することになった女性や彼氏との関係に悩む女性が、自分の運命を変える一着の洋服と出会い前へ進む様子を描いている。いずれも独立した話であるが、それぞれの女性の洋服選びを手伝う洋服店店員が共通で登場し、主人公の一人となっている。

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。の評価

総合評価
3.503.50
(2件)
文章力
4.004.00
ストーリー
2.002.00
キャラクター
2.002.00
設定
2.752.75
演出
2.752.75

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試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。の感想

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キュンとくる言葉にキュンキュンしちゃう

気になるのは、服じゃなくて、鏡に映る自分?試着室で気になる服を試着していたはずなのに、気づくと鏡の向こうの自分と目が合って、ハッとしたことって、女性ならいちどくらいは経験したことがあるはず。気になるのは、服じゃなくて、鏡に映る自分?この物語は、恋や仕事、家族や将来のことに悩む、ごくありふれた普通の女の子たち5人を主人公にしたお話だ。20代~30代、シングルの女の子たちが、そんな悩みから脱したくて、気持ちを切り換えたくて、渋谷の〝Closet(クローゼット)〝というセレクトショップを訪れる。そこには、店舗からするとかなり贅沢にスペースを取った試着室がある。白い扉を開ければ、足元から天井まで壁一面が鏡になっており、ひとり掛けの黒いソファーが脇を添える。登場人物の女の子たちはみな、そのキーとなる試着室の中で、自分を見つめ直し、本当の自分と向き合い、新たな自分になって試着室から出て行くのだ。キュンと心に響く...この感想を読む

3.03.0
  • MAKOMIMAKOMI
  • 139view
  • 2201文字
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試着室で思い出して

女性にとっての服の役割女性にとって服とは自分を可愛く見せるためのものである。そして可愛くなった自分の姿を好きな人に見てもらいたいと思い、服を選ぶのである。だが、本書で描かれる服の役割はそれだけではない。服を通して人の成長を描いた作品である。この本では女性にとって服がもつもう一つの女性にとっての存在意義が書かれているのだ。渋谷にある洋服屋「Closet」というお店が軸となり、物語が群像劇として進められる。「Closet」では、ある一人の服を愛する店員がお店に来た女性たちに似合う服を提供する。小説内の服のサイズや質感、色合いなどが細かく表現されており、その時の登場人物たちの気分や様子、年齢などの背景も汲み取ったうえで、店員は服を提供する。案外内容そのものは普通である。不思議めいたことは何もない。ただの日常である。しかし、ただの日常にほとんどの人が問題を抱えている。服は私たちの最も身近に存在する自分を変...この感想を読む

4.04.0
  • KazKaz
  • 272view
  • 2111文字

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