赤いろうそくと人魚のあらすじ・作品解説
赤いろうそくと人魚は、1921年に東京朝日新聞に連載され、童話作家小川未明の出世作となった作品で、新潟県上越市の雁子浜に伝わる伝説がモチーフになっている。 ストーリーは、北の暗い海に棲んでいた身重の人魚が、生まれてくる子どもを、人間の住む楽しい街で暮らさせたいと願い、赤ん坊を神社で産み落とすところから始まる。赤ん坊は、ろうそく屋の優しい老夫婦に拾われ、美しい娘に成長する。娘は白いろうそくに赤い絵を描いて店を手伝うが、そのろうそくで神社にお参りをすると、漁に出て時化にあっても無事に戻って来られると評判になる。それを聞きつけた香具師が娘を買いたいと申し出、お金に目がくらんだ老夫婦が、娘を売ってしまう。娘の乗った船は転覆してしまい、その後、人が漁に出ると海は荒れ、人が死んでしまうようになり、ろうそく屋は廃業し、村が滅びてしまうのである。 人間の欲望や、母親の怨念が描かれている作品である。小川未明の最高傑作と言われるが、子ども向けではないとの批判もある。
赤いろうそくと人魚の評価
赤いろうそくと人魚の感想
悲しいお話だけど
人間の弱さを描いた悲しい物語です。人魚というのはあやふやな存在でそれゆえ人間に危険視されあげく売り渡されてしまう。赤いろうそくとは人魚のような清い心の持ち主が裏切られ流した涙が込められたもの。赤いろうそくに祟られたように船を沈められていくのは痛快です。まぁ売り渡した側も罪悪感みたいなものは一応あるみたいでそれがこの物語をまとめているのでしょうか。おだやかな雰囲気の中にも優しさがあり日本らしい雰囲気もいいし昔話って面白いですよね!私はこの物語に小学校で出会ったのですが今読んでもじーんとしますし泣けます。読み終わったあと少し悲しい気持ちになりますが読んでそんはありません。ぜひおすすめします。