手紙の評価
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各項目の評価分布
手紙の感想
それでも生きてゆくために、加害者家族がすべきこととは
「差別をなくす」のではなく「差別による苦しみを軽くする」には人が罪を犯した時、本人が責められるのは当然だが、その家族まで差別されることは、本来ならあってはならない。親は責められることもあるが、例えば兄弟の場合、同じ親の下に生まれたというだけで、弟が兄の罪を責められるいわれはない。特に弟が未成年の場合なら尚更だ。それでも現実は厳しい。差別は許されないというのが理想に過ぎないことは、過酷な差別の実態を思い浮かべればよくわかる。世間を震撼させた事件で、加害者家族が仕事や結婚をあきらめざるを得なくなり、命を絶つ場合もあると聞く。この小説も例外ではなく、武島直貴は強盗殺人犯の弟というレッテルを張られ、音楽の道や恋愛、やりがいに満ちた仕事を断念せざるを得なくなってしまった。そのような差別に直面しても、死なない限りは生き続けなければならない。ならば、どうやって生きていけばいいのだろうか。差別をなくす...この感想を読む