ブラック・スワンの感想一覧
映画「ブラック・スワン」についての感想が11件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
観客をクギ付けにする完璧な作品
ナタリー・ポートマンから目が離せないナタリー・ポートマン主演の心理スリラーを描いた作品。彼女が演じる主人公ニナが、「白鳥の湖」の主役に抜擢した事から、精神に異常をきたし物語は展開していきます。とにかく、ナタリー・ポートマン演じるニナから目が離せません。ニナは内気で臆病、ハッキリとした自分の意見も言えない女の子、見ていてイライラするのですが、彼女の魅力にはまってしまいます。ニナの心の葛藤を、演出とナタリー・ポートマンで素晴らしい作品に仕上げています。特に注目したいのが、ナタリー・ポートマンの表情と仕草、そして彼女の回りに張りつめた緊張感が漂う空間です。先ずは、ニナの精神的に苦しむ表情を追って頂きたい。彼女が切なげな顔をすると、眉毛が下がりその切なさや苦しみを、観ている観客に伝えてきます。美しい彼女に、あの眉毛の変化を見たら、誰もが手を指し伸べたくなるのではないでしょうか?そして、彼女の仕...この感想を読む
バレエ好きにもおすすめ
プロのバレエリーナは常にこんな嫉妬と厳しい練習とそれぞれの大舞台への夢が渦巻く世界で踊っているんだろうなと感じる作品です。どちらかといえば気の弱い主人公がプリマドンナを夢見てライバルと戦い、とうとう大役をものにしたはいいけれど、今度は役に取り込まれていってしまう狂気の様子が恐ろしいくらいです。ブラック・スワンといえばいわずとしれた「白鳥の湖」で王子を誘惑する悪魔の娘ですが、踊るのはなかなか難しいそうで、白鳥と黒鳥の違いを魅力的に美しく演じ分けることのできるバレエダンサーは一流といえるのでしょう。そう思ってみると、おそらく白鳥役にはこれ以上ないような主人公が、ブラック・スワンに取り付かれ、飲み込まれていってしまうこともうなずける気がします。
華やかな裏には影が必ずある
あるバレエ劇団、そしてそこに所属するバレリーナや家族の話を描いているのですが、衝撃的でした。ニナは母の夢を背負ってバレリーナとして頑張っていた。劇団の次の演目が「白鳥の湖」に決まり、そこで今までプリマだったべスを外し、新たにプリマを選ぶことが決まる。バレエをしている人の憧れはプリマ、ましては白鳥の湖となるとどうしても選ばれたいと思うニナ。ニナは真面目なのでホワイトスワンを演じるのには問題はないが、ブラックスワンを演じる性的魅力が全くなかった。そこに現れるのが新人のリリー。彼女はニナにはない性的魅力があり、彼女にプリマの座を取られるのではないかと不安になる。ニナはプリマの座を獲得したがブラックスワンを演じることができないというプレッシャーからか幻想を見るようになる。最後はとっても悲しいような何とも言えない終わり方でした。プリマの座を獲得したのはいいが、そのプレッシャーで精神を壊してしまう...この感想を読む
ナタリー・ポートマンの演技力!
何が現実で何が妄想か、観ているうちにわからなくなり、ナタリーの世界に引き込まれていきます。実際に踊っているのはプロのダンサーなんだろうけど、まるでそう思わせない彼女の演技ってすごいなって思います。 この映画は何を伝えたかったんだろうって考えると、う~ん人の心の弱さと闇ってところでしょうか。彼女が主役というのは、荷が重すぎたんでしょうねきっと。 お母さんの関係とか見てると、人とあまりうまくかかわれる人ではないのだとわかります。 アンバランスで、弱いんですよね。でもだからこそ、そこにカリスマ性があるというか、そのはかなさが観ている人を虜にする部分があるんです。ちょっと何ていっていいか難しいですが。 その主人公をナタリーは見事に演じ切っています。すごいです。 黒鳥を踊るシーンなんかは迫力があって、怖いです!ゾクゾクします。 でも最後・・・現実に戻った時に・・・・ 結末まで一気に観れると思う...この感想を読む
レオンのマチルダ役
この映画は当時話題となっており、私もコマーシャルなどで知ってはいたのですが、あまりこういう映画が好きではなく、鑑賞はしていなかったのです。しかし、この映画の主演のナタリー・ポートマンがあの有名な『レオン』でマチルダ役をやっていた方だと知り(無知ですみません。汗)、そしてこのナタリー・ポートマンのこの映画に対する姿勢に惹かれ、映画を見ることにしたのです。ナタリー・ポートマンはこの映画で9キロもの減量をしたというので驚きでした。もともと細いのに9キロも痩せてしまったら大変なことになりますよね・・・。そして、映画の方はというと、ナタリー・ポートマンの素晴らしい演技力もあり、かなりの迫力でかなりドキドキさせられました。
精神を削ってまで演じたナタリー・ポートマンの役者魂!
一流バレエ団に所属するナタリー・ポートマン演じる主人公ニナが白鳥の湖の主役候補に挙げられた時から何かが狂い始める。官能的な黒と純真無垢の白の二面性をもつ白鳥の湖の主役を正反対の性格の新人リリーと争い、リリーより長く踊ってきたプライドと官能的な踊りができない焦りから彼女の心はどこか壊れていく。そんな現場を離れても家では彼女に異常な期待と異様な愛情を与える母親が待っている。息も詰まる現実の中でニナは現実と空想の違いが徐々に分からなくなっていっていた・・・ナタリーの迫真の演技は見る者を引き込む力がありましたが、実際にその後キャラクターを引きずってしまい、精神的に消耗していたそうです。そこまで役に打ち込んだ彼女の気合はさすがとしか言えません。また、彼女のライバルとして登場するリリーを演じるミラ・キュニスは映画の中でも現実でも自由奔放な女性で、ある意味この作品は役者本人を映し出しているのではない...この感想を読む
バレリーナという華やかな世界の裏側
まず、何と言っても主人公であるニナを演じたナタリー・ポートマンのバレエシーンが圧巻でした。難しい振り付け部分でこそ吹き替えをしているそうですが、いくらポートマン自身が幼少期にバレエを習っていたとはいえ、あの腕の動きはなかなか出せるものではありません。なによりもあそこまで体を作り込むのは至難の業です。彼女の体はバレリーナそのものでした。 そして物語ですが、ニナという一人のバレリーナの葛藤がうまく表現されていると思います。振り付けは完璧に入っているし、踊りの技術も持っている。白い白鳥は他の誰にも負けないのに黒い白鳥がうまくいかない。ライバルの存在、精神崩壊。バレリーナという華やかな存在ですが、裏でどれだけの苦しみを味わっているかを垣間みた気がしました。純情・優等生そのものといったニナが黒い白鳥を踊るために溺れていく姿に、どこか美しささえ感じてしまいました。
主演のバレリーナをナタリー・ポートマン
かなり最近のサスペンスな感じでした。主役のホワイトスワンに対してブラックスワンのような役柄も登場し、この作品の主人公はブラックスワンです。役回り的にはあまりよい役回りではないですが、この主演のナタリーポートマンがかなり可愛いです。スターウォーズの出演からかなり好きでした。最後幕の舞台が始まり、ニナはフィナーレを完璧に踊りこなし。最後のホワイト・スワンが崖から跳び下りて自らの命を絶つ場面を演じながら死んでいくシーンは見どころの一つです。出血質tも踊り責任を全うした主人公ですが、完璧なバレエを舞いきったニナは、恍惚とした表情で宙を見上げ感動のファイナルです。
黒鳥の舞
ナタリー・ポートマン主演のサイコサスペンス映画です。白鳥向きのお堅いバレリーナ、ナタリー・ポートマンが、主役に抜擢されて、黒鳥の表現に苦悩する様子や、だんだんと心を病んでいき、幻覚をみたり、妄想にとらわれたりするようになって現実との区別があやふやになっていく様子、全てがスリリングに描かれていて見ている側も非常に不安な気持ちになります。ライバルであるリリー役のミラ・クニスがこれまた黒鳥そのものといった魅力全開で、ナタリー・ポートマンが妄想に取りつかれるのも無理はないなと思いました。夢落ちくらいで終わってほしかったですけど、最後までどんどん盛り上がる展開で本当に面白かったです。
女同士のドロドロ・・・
精神的に見ているほうも追い詰められる錯覚に陥ります。沢尻エリカさんの“ヘルタースケルター”とジャンル的には近いものがあります。自分が1番でありたい。絶対主演を演じたい。そう思うバレエダンサーとしてのプライドが、主人公をどんどん精神的に追い詰めていきます。 そして彼女を追い詰めるのは自分自身だけではなく、ステージママである主人公ニナの母親や、ニナのバレエ団に入ってきた、ニナとは違い、楽観的で破天荒な女の子トマ。。自分自身や周りに翻弄される、ニナのクライマックスの演技は本当に美しいものですが、最悪の結末に!! 主演のナタリーポートマンが、この演技の為に1年かけて練習してきたバレエは、プロのバレリーナそのものです!☆
ダーレン・アロノフスキーのサイコスリラー
ダーレン・アロノフスキー監督の映画は他にも何本か観ましたが、これが一番興行的に成功しているのでしょう。アカデミー賞では主演のナタリー・ポートマンが主演女優賞獲りましたし。バレエ「白鳥の湖」の主役に選ばれたニナが、そのプレッシャーに押し潰され、精神を病み、現実のように幻覚を見る様子は観ている方も混乱して病みそうでした。さすがアロノフスキーはこういう映画巧いな、見せ方を分かってるんだと思います。ライバルのリリー役の女優さんがアンジェリーナ・ジョリーに似てるなと思ったら、過去にジョリーが出演した映画で、ジョリーが演じた役の子供時代を演じたことがあると知って驚きました。