悪人の評価
悪人についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が4件掲載中です。
各項目の評価分布
悪人の感想
美しく切ない深津絵里の演技と、”悪人”の定義に迫ってみよう
大ヒット小説を、高い本気度で映画化!いわゆるノワールもの=人間の心の闇を扱う作品かと思って視聴した。最初に見た時から、とにかくヒロインの美しさに尽きる作品だとは思ったが、殺人を犯した男性の挙動には納得のいかない部分もあり、何度か見直した。 3回目のリピートで本作は特定の人間の闇を語っている訳ではなく、全ての人間の闇を語っているのだ、という考えに達した時、いろいろな演出が腑に落ちた。 この手の作品は視聴後、腹の中に異様な不快感を残すか、あるいは感動や激情に走るか、どちらかに振れた作品が多いように思うが、本作は安易な解決に走らなかった点が心に刺さる。「ひとつの殺人事件。引き裂かれた家族。誰が本当の“悪人”なのか?」このキャッチコピー李相日(り そうじつ)が明瞭にこの作品を表しているように思う。巻き込む者、巻き込まれる者たちが細かく描かれており、視聴後に見た人同士でこのコピーについて語らずに...この感想を読む