マザーウォーターの評価
マザーウォーターの感想
小林聡美ともたいまさこの、クセが無さ過ぎてクセになる世界
どこにでもありそうな日常を描いた映画ではあるけれど・・・『かもめ食堂』の大ファンになってからというもの、小林聡美さんともたいまさこさんコンビの映画を一つずつじっくり味わうように制覇しようと決め、この度めでたくこの映画『マザーウォーター』を手に取ることができました。映画が始まって1秒後にはもう、あの私の大好きなのんびりゆったりとした世界が画面中に広がり、「やっぱり今回も私を裏切らないわぁ~!」とニヤニヤしてしまいました。小林聡美演じる一見サバサバとしていて冷たい感じがするバーの店主・セツコ、もたいまさこ演じる淡々としていて頑固そうな雰囲気を醸し出す老女・マコト。相変わらずの設定ではあるけれど、やっぱこうじゃなきゃ!と再びニヤニヤ。そばに居た旦那さんに「コレ、どんな映画?」と聞かれ、「多分、別になんにもどうにもならない映画だよ。」と答えると不思議そうな顔をしていたけれど、何か大きなことも小...この感想を読む
BGMのように。
かもめ食堂、めがね、プールなど小林聡美さん、もたいさん好きなら多分外さずに観るはずだと思います。それぞれのテーマがあるとしたら今回は「母なる水」とでも言えるでしょうか。京都を舞台としていますが、京都と水、意外と深い関わりがありました。盆地である京都には良質の地下水脈がありとても水の良いところなのですね。映画にもお豆腐や、ウイスキー、コーヒーお風呂までお水に感謝せざるを得ない生活をしている人達が出てきます。その中でもたいさん演じるおひとりさまの理想形ともいえる静かで丁寧で、でも何故か周りの若者たちには、つまんないやつだね!とか、一度溺れてみろ、浮かんでくるからとか。時に淀んだ時を綺麗に洗い流すかのように切れの良い言葉を投げかける。あんなかっこいいひとになれたらいいなと観るたびに思います。最初に出てくる母と子供。母はどうやら一時姿は無くても、色々なひとが代わる代わるポプラ君を抱っこし、大切...この感想を読む
シンプルで単調な日常。
『かもめ食堂』、『めがね』のプロジェクトチームが制作した、京都を舞台にした作品。ウイスキーバー、喫茶店、豆腐屋、銭湯で生活する人たちの交流と日常を描いていて、大きな事件などは全く起こりません。小林聡美さん、もたいまさこさん、市川実日子さん、加瀬亮さん、光石研さんなどこのシリーズでおなじみの俳優陣が安定した演技力をみせていて、それがシンプルな日常を上手く演出しています。ただ、どうしてもかもめ食堂と比べてしまい、お話がやや単調すぎる気が。コミカルなシーンもないし、登場人物の関わりに少し無理がある気がして、どのシーンもあまり印象に残りませんでした・・・悪くはない作品だとは思いますが、後半少し飽きてしまいました。