ナイト ミュージアムの感想一覧
映画「ナイト ミュージアム」についての感想が7件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
困難な仕事を楽しくする方法
展示物が夜動き出すのに、不気味ではない自然史博物館日が落ちると展示物が動き出す美術館なんて、一見ホラーとしか思えないでしょう。しかし、ここの美術館がホラーとならないのは、展示物たちが自分たちを実際に存在しているものとして考えているからかもしれません。彼らは大半が人形ですが、オリジナルの記憶を持っていて、その記憶に即して行動をしています。彼らにとっては夜が自分たちの生活する時間帯で、昼は眠っている時間帯という感覚なのでしょう。前任者の三人は、彼らに対してマニュアルをつくっています。それは彼らを一個人として扱うのではなく、一展示物として扱っていたのではないかと思わせます。マニュアルを介して展示物と接することで、毎日の警備を問題なく過ごせるようにしていたのかもしれません。それはラリーに警備を引き継いだ時に、彼らに直接引き合わせたり、説明をしなかったりしたことからもそれはうかがえますが、展示物...この感想を読む
画面隅々まで終始飽きさせない作品
博物館っていえば、恐竜の標本!…っていうイメージだったんですが、展示物が動き出すという本作、その恐竜の骨の標本がまさか…あんなんだとは。という、いい意味での第一の衝撃。あ、動くだけではなくお話もできます。展示物同士の関係性もそれぞれにあって、隅々までも盛り沢山で1秒たりとも画面から目が離せないような感覚で観ることに。疲れるっちゃ疲れますが心地よい疲れです。本来「物」であるだけのはずの彼ら。映画の作り手の想像力の深さで、ともすれば取っつき辛いはずの博物館を、一気に身近なものにしてくれました。この作品の公開前と後だったら、世界中の博物館で来客数違うんじゃないかなぁ…なんて勝手に考えています。そしてエンディングに入るところが、曲込みで本当に好きすぎる。
誰もが想像する。実は夜には動き出す・・・
この映画は誰しも一度は想像すること。人がいなくなると、人形は動き出すのでは・・・?人形と書いてしまうとどうもホラー要素が増えてしまうのですが、それが人懐っこい原住民や犬っぽいティラノの骨格模型だったら楽しそうですよね?そんな夢の世界が現実に・・・それも博物館にあったのです!主人公の冴えない警備員ラリーを演じるベン・スティラー。コメディでよく顔を見るだけあって驚いた時の顔やリアクションにはついつい笑いがこみ上げます。父親としてなんとか息子にかっこいい姿を見てもらおうと奮闘しますが一難去ってまた一難・・・そんなピンチを迎えながら、博物館の展示物たちと喧嘩したり協力していくうちに人として、そして父親として成長していくラリーの姿は思わず応援したくなる、ファンタジー、そして人間ドラマとなっています♪
夜の博物館に泊まってみたい
自然史博物館で夜間警備員として働く男が主人公。ある日展示物が突如生き返ったかの様に動き始め男は困惑する。ティラノサウルスの骨も動き出して主人公を追いかけまわし、他の展示物も同じ様に主人公にちょっかいを出してくるが朝になれば展示物は何もなかったかの様に元通り。主人公はこの仕事を辞めようと決意し博物館を飛び出すがそこに離婚し離れ離れに暮らしていた息子がやってきて仕事を辞める事を思いとどまる。その日から彼と展示物との交流が始まった。最初は困惑していた主人公だったがいつしか展示物達との良い付き合い方をしていたのだが事件が起きる…どうしようもない道楽男だった主人公が誰かの為に奮闘する姿はとても素晴らしいものでした
大人も子供も一度は夢見る動く博物館
バツイチの定職なしダメオヤジが唯一の味方の息子にも愛想をつかされそうになり、仕方なく夜の博物館の警備を始める。夜になると紋章の呪いで動いてしまう展示物たちがハチャメチャなことをしでかして、主人公のラリーはてんてこ舞い。それでも仕事を辞められないラリーは一生懸命歴史を勉強して、各展示物の対応方法を得ていた。ある夜、紋章が盗まれたことに気づいたラリーたちは、展示物たちと協力して泥棒を捕まえようとするが・・・・・・。子供の頃に一度は「夜の博物館は恐竜が動いている」ことを夢見るのではないでしょうか。上野にある国立科学博物館には恐竜の標本や仏像たちがたくさんいるので、毎晩楽しそうな気がします。この映画が上映されたお陰で、近年ナイトミュージアムのツアーが行われるようになりました。ハリウッド映画を見ていていつも感服させられるのは、この作品では猿でしたが、動物の演技がとても上手なことです。猿が本当に人...この感想を読む
おもちゃのチャチャチャ
嫁に愛想をつかされバツイチで子供からもバカにされていて職もなくどうしようもない男がやっとの事で勤め始める事が出来た博物館。その博物館の展示物が夜になると生きているかの様に動き出す。おもちゃのチャチャチャおもちゃのチャチャチャチャチャチャおもちゃのチャ・チャ・チャ。という歌があるけどそれの豪華バージョンの様なのがこの映画。展示物には昔の偉人なんかも含まれていたりするのでその偉人のキャラそのものあったりするので面白い。生きてる時代が違った展示物達が巻き起こすハチャメチャを主人公のどうしようもなかった男が解決する為に奮闘する。最後には父の威厳を取り戻す事が出来てHAPPYな感じでした
落ち込んだときに見たい
この作品は『夜の博物館』という昔子供心にときめいた舞台設定で、その設定だけでもう充分面白く成功していると思うのだが、その根幹を壊さないよううまくストーリーが盛られ、随所にアメリカンコメディが挟まれた作品だ。NHKのみんなのうたで『メトロポリタン美術館』を聴いていた世代としては、夜の美術館や博物館に対する期待感と恐怖があるのだが、そういった部分もこの作品はカバーしてくれている。楽しく不思議で面白いだけではなく、ちょっとした怖さやスリルもあるということをちゃんと描き出してくれている。とはいえ、全編通して解りやすい笑いどころ満載なので、ふと何も考えずに笑いたくなったとき、少し落ち込んでいるときなどにはおすすめだ。