リアル・スティールの評価
リアル・スティールの感想
ただのロボットの殴り合いではない。
親子の絆離婚をして息子と離れて暮らしていたが、元妻の病死をきっかけに息子と再会し、初めは仲が良いわけではなかった二人であったが、ロボットボクシングを通じて親子の絆を深めていく。いまの時代となっては離婚はよくある話だが、離れて生活をしていた親子が、共通の趣味を持ち、その趣味に反発し合いながらも熱中し、お互いをパートナーと呼び合う様子はとても希望を感じられた。初めは息子と距離を取ろうとしていた父親が、物語の後半には、自らの子どもを手放したという過去の行動を反省し、息子に歩み寄ろうとする姿に、私は素直に感動した。徐々にお互いを認め、親も子も成長していく親子の絆の物語であるが、男同士の友情物語でもあると言えるだろう。迫力のあるロボットボクシング人間同士で戦いをするのではなく、人間がロボットを操作し、ロボット同士で戦わせる近未来型SFボクシング。まず注目したいのが人間の身長を遥かに超えた大きさのロ...この感想を読む
意味深すぎる'The secret is with me'
今回は、クライマックスでのあの意味深な名セリフについて考察してみたいと思います。「The secret is with me」日本語字幕は、「秘密は守るよ」となっていました。状況は、Atomの音声認識機能が壊れてしまって、絶対絶命のピンチに、ダメ親父チャーリーが覚悟を決めて、初めてマックスの期待に応えようとする場面です。劇中で秘密と言えば、親権の示談に応じた際の5万ドル(マックスは「僕を売った」って言ってましたね)の件です。ネットでも、この秘密を指しているという意見が出ていますが、この緊張の場面で、いくらなんでもその話は蒸し返さないでしょう。「秘密は守るよ」のセリフは、Atomと初めて出会った時の夜の散歩で、マックスがAtomに向けてささやいていました。あのシーンでの「秘密は守るよ」というのは、マックスの「僕の言葉がわかるんだね」「本当はただのロボットじゃなくて、自分の意思があるんだね」という考えに基づき、「その秘密は...この感想を読む