ナイロビの蜂の評価
ナイロビの蜂の感想
広大な舞台ナイロビに対して、ちっぽけなテーマ
内戦や戦争をテーマとしていなかった「ナイロビの蜂」という題名で、戦争や内戦の事を訴えた映画だと思っていたのですが、まったく違ったテーマの映画でした。妻のテッサが、製薬会社の陰謀に気づき、事の真相を突き止めようとする作品となっています。この製薬会社の陰謀と言うだけのストーリーだったのなら、もう少し納得したのかも知れませんが、内戦で食べ物や病気、住む場所に苦しんでいる人達を背景にしているために、製薬会社の陰謀と言う話が、あまりにも小さい事のように見えてしまい、この作品で言いたかったテーマがさほど重要でないと、強く感じます。個人的に思った感想ですが「ナイロビの蜂」は、作品として失敗だったのではないでしょうか?製薬会社の陰謀とともに、夫に対する妻の愛を描きたいしているのですが、かんじんのテッサの愛が全く伝わってはきません。その理由として、テッサは、主人公の子供をお腹に宿し、あんなに危ない場所に...この感想を読む
社会派とラブロマンスの両A面
医療支援と称して先進国から食い物にされるアフリカを救おうと活動する女性、テッサ。彼女はその過激なまでの活動のさなか、不審な死を遂げます。妻の死に疑念をぬぐいきれない外交官の夫ジャスティンは、自身の立場が危うくなるのも構わず、彼女の活動の足跡をたどっていきます。アフリカが抱える、貧困の負のスパイラルに切り込んだ社会的側面と、お互いを守ろうとする夫婦の深い愛情を描いた人間ドラマとの、2つの側面を持つ作品で、どちらもきめ細やかに描かれていて両立している、非常に優れた作品だと思います。映像のつくりにはこだわりが感じられます。特に印象に残ったのは、色彩感覚の緻密さです。風景と人物との全体的な色の調和はごく自然に配置されておりほとんど意識させられることがありませんが、ふとした瞬間にその繊細さに気づかされて感心します。エンディングについては賛否両論あるかもしれません。ジャスティンは、殺されることがわ...この感想を読む
男たちよ ハニーポッド 正義感テロにご用心
原著はジョン・ル・カレ 、 脚本:ジェフリー・ケイン 。これは正義感テロの話。男なら心に留めておきたい、きれいな女と正義感は取り合わせが悪い。男にとって魅惑の味を出すから、始末に悪い。より一層取り合わせが悪いのは、見場の悪い劣等感を持った女と正義感だ。この場合、男は被害は少ないかもしくは、これでターゲットにされるくらいの被害は在るが眼を閉じれば、被害は少なく、耳を閉じたらOKだ。ゆめゆめ忘れる無かれ、劣等感と正義感が組み合わさると、実に恐ろしいものが生まれる。外交官の任務に在るジャスティン(レイフ・ファインズ)は国際関係学かなんかの学生テッサ(レイチェル・ワイズ)と結婚すると言うテロメロドラマホラーだ。究極の美人局のお話。
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