亀は意外と速く泳ぐの評価
亀は意外と速く泳ぐの感想
脱力系のコメディ。
三木聡監督作品。脱力系の奥様スパイ映画、といううたい文句です。単調な生活を送る平凡な主婦のスズメ。彼女はある日、ひょんなことからスパイ募集の張り紙を見つけるが・・・脱力系と銘打っている通り、ゆるーい感じのコメディです。全編に細かいネタがちりばめられていて、不条理なストーリーとあいまってわかのわからなさが漂う不思議な作品です。おかしな登場人物を演じるのは監督の作品おなじみの俳優陣で、ちょっとしたやり取りやしぐさがやはり、面白い!三木聡監督独特の雰囲気が好きな人は楽しめますが、あまり慣れていない人は、ちょっとついていけないかもしれません。
今、改めて同じメンバーで撮って欲しい
時効警察などでお馴染みの三木聡監督の初期の代表作品。まだそこまで売れていない上野樹里さんや蒼井優さんなどが出ていて、さすが三木監督先見の明があると感じる1本です。主人公も上野樹里さんが、フツーの主婦役である日スパイの応募の張り紙を見て…とストーリーは進んでいくのですが、まだこの時上野樹里さんも若く、若奥様というよりは女子大生のように見えてしまい、まだ演技も荒削りで、今、20代後半になった上野樹里さんでもう一度撮ってくれたら最高にフィットするように思えます。蒼井優さんも、まだこの時は清純で汚れを知らないようなパブリックイメージだったので、結構ぶっ飛んだ役柄で違和感を感じざるを得ませんでした。そんなキャスティングは置いておいて、とにかくストーリーは三木監督お得意の脱力系。期待を裏切りません。
100発100中を目指せる作品
あっぱれ!!な作品。三木監督の作品が好きな方は100発100中好きな作品だと思う。やはり嬉しいのは「時効警察」の時効管理課の面々が登場していること。岩松了さんとふせえりさんの掛け合いは、まさに「時効刑事」を彷彿とさせる。そこにオダギリジョーさんではなく、上野樹里さん!これまた最高!時折出てくる「クェクェ」というカエルのような笑い方は、まさに「時効刑事」でオダギリジョーさんが演じた霧島くんの笑い方そのもの。音楽も「時効刑事」の片鱗が感じられる。ところどころで、特にどうでもいい情報が含まれるのが面白い。「カリントウを一晩水につけておくと見てはいけないものになる」さて、どうなるかは作品をご覧いただきたい。