遊びの時間は終らないのあらすじ・作品解説
防犯訓練の銀行強盗が、マスコミにより大事件へと発展する、都井邦彦の同名小説を原作とした映画化作品で、1991年に公開された日本のコメディ映画。監督は「難波金融伝 ミナミの帝王」シリーズで知られる萩庭貞明。脚本は「ジェネラル・ルージュの凱旋」「余命1ヶ月の花嫁」の斉藤ひろし。 交番勤務の若い警察官平田は、クソ真面目な堅物であった。が、警察署長鳥飼からイメージアップ作戦としての強盗事件の予行演習の銀行強盗役に任命され、凝りに凝って完璧な銀行強盗となり望むことに。被害者となる信用金庫の職員や客などに扮した刑事や警官たちは、平田の本気のアドリブと日和見な署長の言動に振り回され、それを聞きつけたマスコミが取材に押しかけるなど大騒ぎになっていくが…。 平田を「ファンシィダンス」「シコふんじゃった」の本木雅弘、鳥飼署長を石橋蓮司、中野を今井雅之、柏崎を萩原流行、深川を西川忠志、ゆり子を伊藤真美、浅虫をあめくみちこが演じている。他に斎藤晴彦、赤塚真人、原田大二郎、松澤一之など。
遊びの時間は終らないの評価
遊びの時間は終らないの感想
面白い映画、という点にかけては百点満点
幻の原作小説新潮の新人賞は、1983年~1992年の間、井上ひさし、筒井康隆の二人だけで選考するという異例の体制を組みました。この間、受賞作は6回しか出ていません。コンスタントに活躍する作家は一人も出ませんでした。将来性無視で作品の面白さに徹して選んだともいえます。中でも最も異色の存在が作品集「木村家の人びと」を出版し、収録3編のうち2つが映画化、1つがTVドラマ化されながら、その1冊で消えた谷俊彦。そして、この受賞作短編「遊びの時間は終わらない」のみで消えた都井邦彦でしょう。当然単行本化はされませんでしたが、北村薫が自身のアンソロジー『謎のギャラリー 謎の部屋』に収録、この映画化も含めて激賞しています。なお、本作以外に韓国でも映画化され、別にテレビドラマもあります。短い間に3回も映像化された、抜群に面白い物語です。話は比較的単純です。アイディアマン気取りの警察署長が「リアルな防犯訓練」を企画。細かいシ...この感想を読む