モダーンズの評価
モダーンズの感想
人間の独占欲について思う作品
数百万円もの大金をはたいて手にしたものが、数千円という値段にしかならない偽物であるというシーンを、テレビの鑑定番組でよく見かけます。有名作家の絵画だと億単位の値がするのに、表面的には全く同じように見える他人の作品だと、随分値が下がってしまう…。また、作家が死んでから人気に火がつくという作品もあります。この映画を観て、芸術の価値、人の価値というものの曖昧さについて考えました。人には何かを独占したいという欲望があり、それが他人の所有物であったり、入手困難であった場合、火に油を注ぐように欲望が炎上してしまうことがあります。本当に価値を感じて欲しいのか、それともただの独占欲の悪戯なのか、人間の非合理さを描いた作品だと思いました。