dearのあらすじ・作品解説
『dear』は、『月刊ガンガンWING』2002年8月号から2008年1月号にかけて連載された藤原ここあによる漫画作品で、ガンガンウィングコミックスから通常版が全12巻、ガンガンコミックスJOKERからは新装版が全6巻刊行されている。なお本作は、藤原ここあの前作『わたしの狼さん。』シリーズの続編である。2004年4月と2006年8月には、それぞれ一枚ずつドラマCDが発売されている。 この物語の主人公・散葉(ちるは)は、「魔狼(ライカンスロープ)」と呼ばれる魔力を持つ不死者の生き残りである。彼女は、幼いときに生き神として神社に半ば監禁されていたことがあり、そこを逃げ出した後はずっと一人で隠れ住んでいた。だが、散葉は不死の特質を失ったこともあり、思い切って人里に降りることを決意する。そして、人間社会に疎い彼女は、幼いときに一緒に遊んだことのある妃?(きさら)を探すことにした。この作品は、惹かれ合っていく散葉と妃杈を中心に描くファンタジー漫画である。
dearの評価
dearの感想
不死の少年と魔狼少女の不器用なお話。
魔狼という魔物の生き残りの散葉と不死の体を持ってしまった妃杈の不器用で切ない話です。散葉は今まで山奥で暮らしていたのですが、小さいころに遊んでもらっていた男の子「きーちゃん」を探しに街に降りてきました。そこで人間と出会い魔物と遭遇するのですが、魔物討伐対に入っていた妃杈と出会い、妃杈が探していたきーちゃんだと気づきます。ですが妃杈には小さいころの記憶が無く、散葉の事は覚えてませんでした。でも自分の忌々しい不死の体が魔狼の呪いだと思っていたのでそれを解くために散葉を殺そうとまでします。本来不死のはずの散葉が不死じゃないと知った時、初めて記憶が蘇りそしてこれは呪いなんかじゃなくて散葉の想いだと知ると、無表情だった顔にも違った表情が現れてくるようになりました。散葉の幼いころ、不死の体という理由で大人たちに傷つけられ怒ることも分からずただ「誰か一人でも自分を好きになってほしい」という願いに胸が...この感想を読む