長い長いさんぽの評価
長い長いさんぽの感想
一人の猫飼いとして
別れ可愛がっていたペットが逝く。それはどんなに来るなと願っていても、いつか必ず訪れるもの。早いか遅いかの差はあれど、その終わりだけは皮肉にも平等に訪れるんだ。16年。巷では20年以上生きる猫もいるって言うけど、それでも猫の一般的な寿命としては長い方じゃないかな。歳を取った猫は、甲状腺の機能が低下する場合があるんだってね。老いて来ると、だんだん水を飲む量が増えるって聞いた事はあったけど、それが甲状腺の病気だったなんて。しかも、はた目には元気いっぱい、健康そのものに見えているのに、それすらも症状の一つだなんてなかなか気付きにくいよ。そして獣医さんも色々で、同じ症状を目にしても、どのような対処をしていくのかは一人一人違うんだ。必ずしも最先端な医療が、ペットとその飼い主を救う訳じゃない。強過ぎる薬で苦しい思いをさせるよりは、効果はゆっくりだとしても、負担の少ない治療の方が良い場合もあるんじゃないか...この感想を読む
亡くなってからも愛してる。
猫の納骨シーンまで描いた漫画は他にないと思う。作者が一番最初に飼った猫で、ほかの漫画の連載に詰まると、その猫のエッセイでページを埋めてごまかしていたり、いろんな意味で漫画家として作者と成長を共にしてきた猫の漫画の最終版。最愛の猫の死を、異国の地で迎えるとは、ただの不覚で済むのか私にはわからない。作者が目の中の入れても痛くない可愛がりようの愛猫、年をとり病気がちになりそれでも愛していた。だがまだ大丈夫だろうと、作者が海外旅行に行っている間にその猫をなくしてしまい、看取ることができなかった。(同居人が死を看取った。)まあ最初は泣くしかない、自分は異国の地でなにもしてやることもできない。もちろん最初は死をうけいれるより、まだ大丈夫と旅行に行った自分を責めた。そして帰宅して改めて今度は自分の目でその死を確認する。ここからやっと本のタイトル…長い散歩が始まるといっていいと思う。死してからの行為は...この感想を読む