キュビズム・ラブのあらすじ・作品解説
キュビズム・ラブは、エンターブレインの「コミックビーズログ キュン!」に連載された、松本テマリによる日本の漫画作品で、原作は芝村裕吏が担当。単行本は全4巻が刊行された。また小説版「キュビズム・ラブ 悩める博士と恋する小箱」も刊行された。 本作のヒロイン・ノリコは陸上の試合に向かう道中で、交通事故に遭ってしまう。気がつくと青年医師である篠田誠士郎が彼女を心配げに見つめていた。ノリコは時折純真な笑顔を見せる誠士郎に好感を持つが、驚愕の真実が彼の口から語られる。事故に遭ったノリコは自らの体を失い、黒い小さな箱に入った“脳味噌”だけの存在になってしまったのだと。誠士郎はノリコが何を必要として、何を必要としたいのかを理解しようと奔走する。ノリコは箱になってしまった惨めさが募る中でも、彼が近くにいるとドキドキしてしまうのだった。黒い箱になってしまったノリコと、彼女の看病をする誠士郎との交流を描いた異色の愛の物語。
キュビズム・ラブの評価
キュビズム・ラブの感想
箱だけになってしまった少女。
本の帯に「わたし、箱です」と書かれた文字に目を奪われて購入したのですが、表紙で男の人(医者)が持っている箱が実は事故に合って脳みそだけになった典子ちゃんでした。脳だけになった状態で先生によって脳波で状態がわかるようになったり、視界があったり喋ったりもできるようになりました。話し相手にもなってくれて段々と博士に対して恋愛感情を抱いていくのですが…箱だけになった典子は、こんな自分でも相手にしてもらえるのかと悩んだり。典子の遊び相手兼実験の役目をおったヲタポンも話を聞いて、典子に携帯でメールを送る機能をつけたりとしていました。箱だけに、脳だけになって、それでも生きている…先生に恋してそんな姿に元気をもらえるようで切なくもなってくるお話でした。