ホビットの冒険のあらすじ・作品解説
『ホビットの冒険』は、1937年9月21日に出版された、イギリスの作家、詩人、言語学教授であるJ.J.R.トールキンの児童文学作品である。世界で売り上げた単一書籍の小説としては第4位で、発行部数は、2015年時点で約1億部を超え、世界40カ国以上の言語に翻訳されている。 この作品は、引っ込み思案で気のいいホビット小人のビルボ・バギンズが、ある日、魔法使いガンダルフの誘いにのせられて、13人のドワーフとともに竜に奪われた宝を取り戻そうと壮大な旅に出る冒険物語である。 初版には、トールキン自身が描いた挿絵と表紙の絵が使われている。初版以降の寺島龍一氏の絵はトールキンが称賛しており、『指輪物語』でも使われている。 2012年から2014年にかけて、アメリカとニュージーランド制作の3部作からなる映画が公開された。監督はピーター・ジャクソンで、日本では、第一部が2012年11月、第2部は2014年2月、第3部は2014年12月13日に公開された。
ホビットの冒険の評価
ホビットの冒険の感想
惹きこまれる物語
主人公はごく普通のオジサンキャラクター、その名もビルボ・バギンズ氏。 ヒーローでもないし、ごく普通の穏やかな日常生活を楽しんでいる。 そのビルボが本人の意思とはまったく関係なく冒険に巻き込まれていくあたり、どんどん物語の世界に惹きこまれていく。 魔法使いガンダルフは、魔法使いなのにピンチの局面でもやたらと魔法を使ったりしない。 「ここでチャチャッと魔法を使ったら楽なんじゃ?」と思うところでも、旅の仲間の協力とそれぞれの活躍で乗り切るしかないのだ。 いやいや巻き込まれて、いつも「帰りたいな。」と心細いバギンズ氏が少しずつ「自分でも思ってもみなかった能力」を発揮して頭角を現していくあたり、思わず自分に重ね合わせてしまう人も多いのではないかと思う。