魔法少女の必要ある?
無理矢理設定を変えなくても良いんじゃない?
そもそも、なぜ主人公である速水ペルシャはアフリカ育ち何でしょう?なぜ、速水夫妻は幼いペルシャを置いて日本に帰ってきたのでしょう?そこの設定が詳しくされなかった事が残念です。それに、ペルシャが日本の学校にすんなりと馴染めたのもまた不思議です。アフリカと日本の違いってかなりありますよね。大体、100メートルを8秒で走る野生児って、絶対そっちの設定を生かした方が面白かったですよね?それで、調べた所によるとこの作品には原案がありました。『ペルシャが好き!』というコミックが原案になっているらしく、設定は魔法使いではなく、アフリカ育ちの女の子が日本に来て大騒動を起こすドタバタコメディでした。どうして、この話しを見てペルシャを魔法少女にしようと思ったのでしょう?それに、変身後のペルシャがあらゆる職業のスペシャリストになるというのも不思議です。別に魔法使いなんだからそんな設定でなくても良い筈です。これってまるで『キューティーハニー』みたいですよね。前作である『魔法の天使クリーミーマミ』は、魔法使いという王道の設定とアイドル歌手としてデビューするという斬新なアイデアを織り交ぜて大ヒットしました。グッズもかなり売れたので、スタッフとしては第2弾もヒットさせたかったのでしょう。でも、だからと言って寄せ集めのような設定というのは微妙です。別にペルシャのキャラクターだったら、魔法少女ものじゃなくても原作通りで良かったんじゃないのかな?
まさか恋愛ストーリーになるとは思わなかった
アフリカから日本に向かう飛行機の中から、不思議な世界であるラブリードリームへと行ったペルシャが、ラブリードリームを救う為に魔法のバトンと三匹のお供を受け取ります。この三匹のお供がものすごく可愛いんですっ。カッパの姿をしたこの三匹は、何かとペルシャん助けてくれます。三匹の中でもリーダー格で、口は悪いけれど優しいゲラゲラ。唯一の女の子でいつもゲラゲラをたしなめるプリプリ、そしてなぜかオネエ言葉のメソメソ。この三匹の存在はかなりの癒し系です。特に、ペルシャの部屋で天井から吊り下げられた花かごの中で眠っている彼らの姿は可愛すぎますっ。前半のストーリーとしては、ペルシャが日本で学や力、クラスメート達と触れ合いながらアクシデントに遭遇して、その度に変身して解決するという物でした。そして、正体を知らない学と力がその姿に見惚れるという、これまたありがちなストーリーです。ただ、アフリカに戻ったペルシャが仲の良かったライオンのシンバを猫に変えるというのはかなり驚きました。更にシンバはなぜか喋れるというのもなかなか良いアイデアです。そんなドタバタも、後半から一気に変わってきます。キッカケは、変身後のペルシャが沢木研二という青年と出会う所から始まります。彼はペルシャを誰かと間違えていました。以前、作曲家である彼の元に美しい女性が訪ねてきました。その女性こそラブリードリームのプリンセスフェアリだったのです。彼女は凍りついたラブリードリームを救う為に、沢木に曲を依頼します。でも、彼女は気が付いてしまったのです。いつの間にか沢木に恋をしていると。しかし、人間に恋をする事はタブーです。フェアリは彼の元を去りました。この2人との出会いがペルシャの意識を変えたのです。今まで意識していなかった学への気持ちに気付いてしまったのです。そして、再会した沢木とフェアリは結局結ばれませんでした。その事実もペルシャにはショックだったんだと思うんです。魔法が使えてもどうにもならない事がある。というこのストーリーは凄いと思います。普通、このパターンだとハッピーエンドにするのが普通です。でも、あえて悲恋にする事で「魔法は万能ではない」と子供達に教えたかったのではないでしょうか?この後、学と力はアフリカに行く事になります。学への気持ちが恋だと気付いてしまったペルシャは、大好きな人と離れるという経験をします。そして、最終回ではペルシャと力のガールフレンドの小夜が並んで海を見つめています。その横顔は何だか大人っぽく見えました。魔法少女ものとしの最終回とは思えませんでしたが、1人の女の子の成長物語としては見応えがありました。
変える事ないのに
『ペルシャ』ではOPとEDが前半と後半では違います。私は前半のOPである「見知らぬ国のトリッパー」が大好きでした。氷の結晶のアップから青空へのカットに変わる時のメロディーが特に好きだったのです。が、途中から変わってしまいました。いきなり、「おっしゃれ、おっしゃれ、アハンハン」と流れて来た時にはショックでした。作詞を手掛けたのは、現在ではAKB48のプロデューサーとして有名な秋元康さんで、「おしゃれめさるな」という変わったタイトルでした。曲は嫌いではありませんでしたが、内容はストーリーと合っていないし、せめてOPだけは変えて欲しくなかったです。
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