お約束は大事
分かってるのに見ちゃう
未来でありながら江戸時代がモチーフというのが、この『てゃんでぇ』の最大の魅力です。普通、未来の世界なのに、お城から木の舟が出るってあり得ませんよね?でも、そうやって思わずツッコミを入れてしまうのが楽しくて、毎週欠かさず見ていました。そして、大体決まったパターンが繰り広げられるのが、見ている方に安心感を与えてくれるのです。だって、時代劇に関しては、このお決まりのパターンがないと逆につまらないですよね?もし『水戸黄門』で印籠が出なかったら、『遠山の金さん』で桜吹雪を出さなかったら、面白さは半分以下です。だから、この『てゃんでぇ』に関してもお約束のシーンは大事だったのです。次は絶対にこうなる。と、分かっているのに見ちゃうんです。
時代だなぁ
『てゃんでぇ』が放映された1990年はまさにバブルでした。ニャンキーの秘密基地がピザ屋というのも頷けます。当時、私が住む田舎でも宅配ピザが流行して、『てゃんでぇ』を見た後はピザが食べたくなった物です。ただ、気になるのは、いつ事件が起きるか分かりませんよね?配達もしなければいけないのに、なぜあえて宅配ピザなんでしょう?もっと違う職業があったと思うのですが、製作者側の意図がイマイチ分からない作品でもありました。それとも、逆にそういうツッコミを見ている側にさせたくて宅配ピザだったのでしょうか?
こんな自由で良いの?
ドラマではよく俳優さんがアドリブを入れていると聞きますが、『てゃんでぇ』もかなりアドリブがあったような気がします。もしあれらの台詞が全て台本通りだったら、それはそれですごいですよね?それとも、アドリブのように聞こえるような演技を声優の皆さんがされていたのでしょうか?それにしても、ナレーターにも平気でツッコミを入れた時は笑いが止まりませんでした。だってこんな自由な作品、今まで見た事なかったんですもの。でも、これでこそ本当に家族で笑えるアニメなんですよ。確かに、製作者側や声優同士でしか分からない内輪ネタも多い作品でしたが、いわゆる下ネタではなかったし、乱暴な言葉も使ってはいませんでした。アニマロイドも皆可愛くて、ヤッ太郎やスカシー、プルルンはシルエットすら可愛かったです。でも、私が一番好きだったのは羊型アニマロイドのおミツちゃんなんです。恥ずかしい、とミサイルを飛ばすシーンは可愛くもあり、頼もしくもありました。やっぱり女の子は可愛いだけではダメなんです。出来れば、こういった製作者側も、見ている側も自由に楽しめる作品をまた見たいと思います。
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