帝都物語は最強か? - 帝都物語の感想

理解が深まる映画レビューサイト

映画レビュー数 5,784件

帝都物語は最強か?

3.03.0
映像
3.0
脚本
3.0
キャスト
3.0
音楽
3.0
演出
4.0

目次

加藤も被害者なのか

帝都物語を何度も見てきていつも思うのは加藤の執念

そこまでして帝都の破壊をしたいのはなぜなのか?

江戸時代に徳川家康が妙見信仰で平将門結界を施している。

平将門を中心に神社を入れて北斗七星の形で守護しているもの。

念には念を入れてわざわざ中国の大連まで行って地脈を操って地震まで起こして

すごいと思った。

結果的関東大震災が起きて帝都は破壊されたがまたもや復興。

帝都の復興も本当に早い。

ネットの検索では明治政府は徳川家康の作った平将門結界を嫌っていたらしい。

映画では地下鉄を掘っている最中に鬼が出て対処出来なくなって

學天則に頼んで最後の開通する場所を爆破してトンネルを無事に完成させた。

加藤が一生懸命に地脈を操っていたのに作戦失敗

少し気の毒です。

映画で出てきた地下鉄は今の山の手線に関係しているのかなと

山の手線を走らすことで北斗七星の陣が分断されています。

映画では平将門の結界は破れなかったものの現在ではなんだか加藤の援護みたいに

現在はなっていますね。

加藤に対抗する周囲があまりにも弱い

加藤が平将門を攻撃すると分かっていてもあまりにも周囲が弱すぎる

見ていてうーんと唸ってしまいました。

平井保昌率いる土御門家は何をしていたのかと

防御ばかりで加藤に攻撃をしていない、最後の力を振り絞って加藤の計画を

暴いたけれどもっと周囲に陰陽道で防げる結界とか攻撃の仕方を教えるとかは考えなかったのかな。

平将門の塚で防御はするものの刀一本で攻撃出来るはずはない

鳴滝純一は加藤が怖いあまりに突っ立ったままでやられてダウン

これを見てイライラより怒りモードになってしまった私。

少しでも好きな女性のために頑張れなかったのかなと残念

加藤の偉大な力が強すぎて周囲の力が半減してしまっています。

相手が強いほど武士道として立ち向かうべき

やられてばかりでは悲しすぎます。

唯一頑張ったのは、黒田茂丸の風水での対抗。帝都を走り回って出来る範囲で動いています。

やっぱり色々とやれることはしないとね。

しかし、対抗出来るのが辰宮洋一郎の妻恵子だけとはなんなんだーってね。

この時代は男が強いと言ってもやはり家庭を守っている女性が強かった時代では

ないでしょうか。

現在でも言えることなのですがね。

帝都の破壊は失敗したが成功していたらどうしていたのか?

加藤の帝都破壊は失敗に終わりましたが

もしも成功していたらどうしていたのでしょうか。

帝都全体の建物を撤去して更地にし、陰陽道で清める

建物はどうするの?その他の事は?

考えていないでしょうねー。

映画では加藤が帝都を破壊した後どうするかと答えていないし

ただ破壊に専念するばかりでその辺の所が知りたかった。

破壊はしたがその後はどうやって自分の理想通りにしていくのかが

話してくれているとまた違った感じの話になるのかなーっと。

破壊と再生は現在でも続いている

破壊の後は復興する。その後に人々が集って来なくては都市として機能しない

破壊と再生の事を映画で最後語っていましたが、再生するのも大変なこと。

帝都物語は加藤の怨念と言うか破壊と再生の事も語っていたのではないのかと

思います。

昔、戦があったり災害があったりとたくさんの方が亡くなっています

そりゃまだ生きたかったと思って亡くなっている人も大勢いると思いますが

進むしか道はないのですから、成仏してくださいって願います。

加藤のような人物は現在でもいるかも知れませんね

帝都こと東京が日本の中心なんだしここを破壊すれば日本の機能は弱るんですから。

まさに要石、陰陽道と言い風水も密教も元気に現在していますし加藤みたいな人物が出てきても

しっかりと守れればいい事なんですから。

最後に陰陽道の使い方の問題か

安倍晴明で陰陽師と言うのが流行したと言っていいのでしょうね

奈良時代から他の宗教との習合で陰陽道はより強力となった。

でも真言はまさに密教が中心、映画でも度々密教の真言がたくさんあった。

昔から呪詛と言うものがあるが加藤はなぜこれを利用しなかったのか?

帝都が広いからなのか?

帝都を築いている影響力のある人物を狙えばいとも簡単に倒せたのではと考える私です。

帝都全体を狙うのはやっぱり大変だと思うしあれだけの強力な術を持っているのだから

メインを絞って攻撃するべきではと。

同伴していたのが女性が一人だったものね。

後で辰宮由佳理の娘雪子を利用するが失敗

なんだか失敗続きで見ていてこれでいいのかと複雑になりました。

やはり正しく陰陽道を活用しなくては意味がないものだと

殺気ばかりじゃダメなんですよ。

加藤は最後恵子に憎しみが自分を支えていると言っているが、逆に恵子が愛おしくて

それにやられたのではないでしょうかね。

陰陽道、昔も今も最強の呪術。

原作者が日本には色々な呪術があるんだとこの映画で言っていたんだと思います。

加藤も最後は勝ったような感じですが恵子に惚れて愛情に完敗したのでしょうね。

すごい陰陽道の持ち主でも愛した女性には恐れ入りましたーって事です。

女性は強しです。!

あなたも感想を書いてみませんか?
レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。
会員登録して感想を書く(無料)

他のレビュアーの感想・評価

主役は帝都そのもの

バブル期に巨額製作費を投じた異色作映画「帝都物語」はバブル期の真っ盛り、1988年にセゾン系の資本を中心に作られました。製作費だけで10億円と、かなりのスケールを誇る超大作ですが、当時から日本映画としては異色の点が多く、話題を呼びました。まず、原作者の荒俣宏は翻訳家(SF作家ダン・セイニをもじった団精二という筆名でした)、書誌学者として長年知られた人で、「帝都物語」は著述業10年目にして初の小説でした。長年サラ金から借金して本を集め読み続けたといわれ、超人的な博覧強記をバックにしたこの作品はすぐにベストセラーになっています。監督の実相寺昭雄は当時からかなりのビッグネームでした。TBSディレクターから円谷プロダクションに出向して1960年代後半「ウルトラマン」「怪奇大作戦」などの斬新な演出で一部の評価を受けた後、劇場映画に転じ、「無常」「あさき夢見し」などを独立プロ系で製作してきました。「無常」はロカルノ...この感想を読む

5.05.0
  • オスミンオスミン
  • 348view
  • 3021文字
PICKUP

関連するタグ

帝都物語が好きな人におすすめの映画

ページの先頭へ