「そうそう!わかる!」の連続です
「そうそう!わかる!」のはじまり
この本を初めて目にしたのは、近所の古本屋でした。なんとなくパラパラと中を見て、何気なく読み始めたお話、それが、電車の中で化粧をするという女性のマナーについてでした。この数ページの短編を読んだ瞬間、「そうそう!わかる!」と心の中で叫びました。そして、この本を購入したのです。電車の中で、カバンの中からごそごそとポーチを取り出し、なかなかの大きさのポーチのジッパーを空けて、まずは化粧下地から・・・。この光景は、私の地元の電車でもよく見る光景でした。私はすっぴんを人に見せられるような美人ではないので、必ず家でそれなりに顔面制作を行ってから外出します。どれだけ時間がなくても、せめてファンデーションと眉毛と口紅は欠かさず行います。ですのでほぼ毎日同じ電車に乗っている、電車内で化粧をしているおねえさん?のことをよく観察していました。そして、それは私だけじゃない!ということを教えてくれたのがこの本でした。
実際にいる!こんなひと!
群ようこさんのこの本には、電車で化粧をする女性について書かれていました。人目もはばからず、ファンデーションを塗りたぐり、変な顔になりながらマスカラを塗り、ゆらゆら揺れる電車内でアイラインを引き終えると満足そうにポーチをしまう。そして、そーゆーやつに限って別に化粧してもする前と大差なくて面白くない。本当にその党利だと思いました。いや、私の地元の電車内化粧女子も下地から、まるでアーティストがキャンパスに絵を描くように大胆な指使いで揺れにも負けず作り上げたその顔は、決してかなり美人というわけでもなく、「ふーん・・・」といった感想の出来上がりなのです。どうせ作り上げるなら、誰もが驚くような詐欺メイクとかで、拍手をしたくなるような作品を作り上げてほしい。と思いました。
他にもある「わかる!」な話題
女性は男性と違って、毎日の努力や生活で自分を繕う必要があると思います。それは、人によって磨くところも違えば、意識することも違う。この違いで女性は様々な評価を得ることが出来るのだと思います。しかし、この自分を繕う行為には、それなりのマナーや順序があり、これを見落とすと、女である前に人間として疑われることになると思います。
この本にはほかにも、女性のそれどうなの?という行為や行動、言動が短編で集約してあります。私はこの本を読んでから、女でいるためにまずは人として恥ずかしくない行動をしようと誓いました。この本を「わかる!」の目線で見ることが出来れば、最低限の女性のマナーはできているかなと自分に言い聞かせることが出来る気がします。
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