流石は尾田先生
wanted強そうに見えないのがいい。
まずこの主人公はやる気のない感じで逃げることも躊躇わないような卑怯なやつ。だからこそ好きになれると思います。たまに見る主人公をやたらカッコよく描いて成果もパーフェクト。少女漫画なら女子ウケがいいかもしれませんが、少年漫画はギルぐらいのやつの方が男女問わず受けがいいと思います。特に本当の悪党ではないんですよね。初めの部分に書かれてましたが、やられるからやり返すだけで、ただの人殺しではない。なんか卑怯者みたいになってますが、そこのところがあるのとないのとでは全然違います。こんなやつでもカッコよく見えますよね。尾田先生らしくお笑い要素もあるので、読んでても飽きない。ストーリーもまぁ最後は勝つだろうとは思ってましたが、あんな勝ち方は予想できなかったです。いつも予想は当たらないのが尾田先生。あんな小さなピストルでそこまで飛距離があるのかは分かりませんが。敵を狙ってるシーンを描くのも良かったとは思うのですが、驚きを選んだのでしょうか。定位置に着いてもすぐには撃たなかったことから、きっとあのピストルであの距離の敵を撃つのは至難の技で、ギルも少しは苦労したことでしょう。そんなシーンも見たかったですね。一見するとカッコよくない主人公ですが、やられるこらやり返すだけ、しかも実はかなりの腕前で、あっさり殺し屋No. 1のシノを倒してしまった。それを強調したのがワイルドが消えるシーンだったと思います。本人は認めてなかったですが、やはりこいつは凄い。敵わないと感じたのでしょうね。直接手を下さなくても勝ってしまった。あの最後のページでようやくギルという人間が完成したのではないでしょうか。
神からのプレゼント設定が生かされてた
wantedに収録されている神からのプレゼントは、実はここと繋がると言うのは無かったですが、主人公の設定をよく生かしていて良かったです。スリだなんて適当な設定で、とりあえず悪者ってことにして、殺す為だけの肩書きかと思ってましたが、最後までスリで、スリご命を助けた。あれは見事でしたね。神様がバカすぎますが、最後のページでの「考えもせんかったわい」ってセリフは何かあったと思います。ブランに任せながらも何かは考えてたのでしょうね。敢えてブランに任せてチャンスを与えたのだと思います。さそんな部分も良かったです。
一鬼夜行はまさか⁉︎な展開
ただただ愚行が鬼退治をするだけの話にしてないのが作品に惹きつけられるところですね。守り神の登場が一番のスパイスになってるかな?お面を被って人を驚かせて遊んでるだけじゃなかった。人に直接手を出さないから、自分なりに考えてたのでしょうね。あんなこといいながらも人助けをしていた。結局お坊さんのことも見に行ってましたからね。そこで喰われた人間が共通の知り合いだったのはまさかな展開。予想出来てた人もいるかもしれませんが、師匠を探してるとか知り合いに坊主がいるとか、さりげなく書かれてて、化け物ばかりに気を取られましたね。そんな些細な言葉が後でまさかな事実になる時が感動しますね。
Monstersは一番良かった
このwantedに収録されている話の中で一番のお気に入りはモンスターズ。人の優しさや醜い部分もあり、一番喜怒哀楽と起承転結が激しかったです。シラノには騙されましたねぇ。騙されたのに爽快。でも気付いた時はすんなり受け入れたと言うか、今知ったのに知ってた知ってたって思って不思議な感じでした。疑わない程度に疑わさせられてた感じです。そしてリューマも気持ちだけの侍で、てっきり強くないのだと騙されましたね。銅を真っ二つにしたシーンで少しは気になりましたが、そりゃ多少強いのだろうぐらいにしか思わなかったですね。実はキングとまで呼ばれてたなんて、最初の噂話が最後に繋がるとは予測出来ませんでした。兵の魂。ゾロの原点ですね。ドラゴン真っ二つのコマいいですね。
romancedawnはONEPIECEですね
ワンピースとは少し違う部分もありますが、この設定も好きです。こっちの話ならエースは死ななかったかななんて。もうルフィがどんな奴か分かってて読んだのでゴム人間を明かすところで驚きはなかったですが、知らない人が読むとそう言えば⁉︎って思ったでしょうね。右手が後から来るとか、なんともルフィらしくて、安定した内容でした。友情を描いた話にも思いましたが、やはり宝物は金銀財宝だけじゃないんだと、改めて考えさせられましたね。ただシュピールは妖術使いじゃない方が良かった。
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