家族愛 - 星守る犬の感想

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映画レビュー数 5,784件

星守る犬

3.573.57
映像
3.67
脚本
3.00
キャスト
3.83
音楽
3.50
演出
3.17
感想数
3
観た人
4

家族愛

4.24.2
映像
4.0
脚本
3.5
キャスト
3.5
音楽
3.5
演出
3.5

目次

全体概要

人間の死体と犬の死体がキャンプ場から発見されるという衝撃的な出来事からこの映画は始まります。

え!?感動の作品って有名?

大丈夫です。この作品は裏切ったりしません。この作品は2つの視点から物事が動いていきます。西田敏行さん演じるおとうさんと役所勤めの玉山鉄二さん演じる京介の視点が交差しながら舞台は進んでいきます。

京介は2年前に亡くなったと見られる身元不明の死体の身柄と3ヶ月前に亡くなったと見られる犬の死体に興味を持ち、その身元の特定に乗り出し旅に出て、色々な大切なことを思い出す物語です。

大好きなシーン

実は私はこの作品は浜田マハさんの小説から入り、漫画である原作も読み、映画に臨んだのですが、小説同様に心奪われたのは京介のおじいさんが病床についた愛するおばあさんのために、おばあさんが大好きな花であるひまわりを死ぬまで見ていられるようにと、家の壁を壊しひまわり畑を作るところがとても素敵なシーンです。ひまわりは「あなただけを見つめてる」という花言葉で、おじいさんの愛がそこにも詰まっているように、ひまわりをチョイスされたのではと感じさせられます。

もう1つ心を奪われシーンは京介が子供の頃に飼っていた犬のクロの顔面に相手をするのがめんどくさくなり、ボールを投げ、クロは心の中で「僕何か悪いことしましたか?」という風に感じていると思わせるシーンです。

子供の頃にペットを飼っている時、私もお世話が面倒に感じることがありました。ですが、この作品ではそのめんどくさいと思っている飼い主に対して、動物がそれでも飼い主を愛しているという感動的なシーンがこのシーンで、ペットを飼ったことのある人は誰もが涙するところだと思います。

残念だと感じるところ

私が個人的に残念だと思うのは、小説や漫画にない川島海荷さんの出演でした。この作品はおとうさんやその家族、京介とクロというように、誰かと動物を通して、動物の愛や、愛おしさを感じることのできる作品だと考察できるのですが、川島海荷さんの役は家出をしたお登りさんで、彼女の存在は正直なくてはならないものというよりは、正直なところ視聴者獲得のように感じてしまいました。

ペットは家族

おとうさんは最後力つきるとき、車で旅をしていたのですが、その車の扉を開けてハッピー(おとうさんの犬)を自由にしてあげます。しかし、ハッピーはおとうさんはただ眠っただけでまたいつか目を覚ますと信じ、おとうさんのぶんの食事を取ってきて毎日備えます。このシーンにやはりハッピーのおとうさんに対する愛が強く感じられます。おとうさんがまた遊んでくれると信じるハッピーにとても心打たれました。

ついにハッピーは命が尽きるその時まで、おとうさんのそばを離れませんでした。そのことで、おとうさんの死体とハッピーの死体が亡くなった時期にズレがあるという謎の解明と、一緒に暮らすものは何もかもが家族であり、互いを思い合っているのだと強く感じされられました。

この作品を見た人はきっと飼っているペットに優しくしたくなる。そう思える作品です。

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他のレビュアーの感想・評価

叶わぬ思いを願うことの意味

突然吹いた風に導き出されるかのように進むストーリー半年間飼い主が目を覚ますのを待っていたという話を遺体発見現場で聞いた男の側で突然強い”風”が吹く。すると、車の下からレシートが数枚飛ばされて現れた。風が吹かなければ決して誰にも気付かれず捨てられていた。どちらかの遺体の霊が、何かを訴えかけているように感じた。車の中に身元を明かすものが一切なかったのに、なぜその風はレシートを飛ばし何かに気付いて欲しいかのように訴えたのか。男が過去に、クロという飼い犬を亡くしていたことをまるでその風は知っているようだった。突然現れたレシートが気になりだし男は、まるで誰かに吸い寄せられるかのように旅に出る。導かれるかのようにストーリーは進んでいき、霊か何かが案内しているような演出が、私の興味を注いだ。遺体発見場所から男が見つけた小さなマスコット人形だけが全てのことを知っているのだろう。車の1番前にぶら下げていた...この感想を読む

4.54.5
  • りかりか
  • 151view
  • 2042文字
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演技だとしても犬にかわいそう

良い味西田敏行さん演じるおとうさんとハッピーとの回想シーンがとても良い味をだしていると思いました。万引き少年との話はとても切なかったです。まさかあれだけ良くしてもらったのに金を盗んでしまうとは……きっととても大変でかわいそうな生活をしてたのでしょうね。少年のその後が気になります。最後ホームレスになりだんだん冬の寒さと病気で弱っていく演技はとてもくるものがありましたね。回想ばかり正直回想で物語が淡々と続いていくのですごくつまらなかったです。いくら映画でも犬にボールあてたり叩いたり犬好きだからこの映画みようと思ったのにかわいそうでかわいそうで。人間の都合で振り回されている犬の映画だなって感じました。途中でお金全部盗まれた割にはガソリンも切れずに北海道までいっちゃうし、普通愛犬が手術したあと連れ回そうなんて思わないですよね。自分の死期を悟ってハッピーを譲ろうとしたのに連れてってしまうからあん...この感想を読む

2.02.0
  • ころなころな
  • 424view
  • 1014文字

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