ロワンディシー、 - Heaven?―ご苦楽レストランの感想

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Heaven?―ご苦楽レストラン

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ロワンディシー、

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キャラクター
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演出
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目次

「Heaven?ご苦労レストラン」は、主人公伊賀が、個性的な性格のオーナーからヘッドハンティングされるところから始まります。お墓の中にあるフランス料理店ロワンディシー。もしあったら行ってみたいお店ですね。

どうして伊賀はロワンディシーに転職したの?

オーナーはどんな人?

ラストはどうなったの?

凄く気になったので、今回は感想を交えながらこの辺りのことを書いていきたいと思います。

伊賀の転職 その決定打

伊賀がロワンディシーに来ることは、オーナーに声をかけられる前から決まっていた必然だったのではないか、運命だったのではないかと読み取れます。

オーナーに声をかけられたときには確かに伊賀は落ち込んでいました。サービスマンとしてやっていけないかも、という位のどん底です。しかし普通の人ではそれ位では赤の他人、しかも酔っぱらいの話で転職を決めるでしょうか?

その前に布石があったのです。伊賀のもともと持っている気質、流されやすい性格。これは父親から受け継いだものです。(第15話利己的遺伝子再び)

また、何故フランス料理界にそもそも入ることになったのか?これは母親が受験の日にディズニーランドに行くと言い出したからでした。ここでも流されやすい性質を発揮しています。(第10話利己的遺伝子)

勿論オーナーの言葉に背中を押されたことは言うまでもありません。しかしもっとも大きな要素は、彼の気質、性格と母親が持ってきた運命、そしてまたそれに流されてしまう性格です。諦観の笑みを浮かべたのはオーナーの言葉にというよりも、そんな自分の性格、運命に対してと捉えることもできるのではないでしょうか。

オーナーについて考えてみる

オーナーの性格は強烈で、自分がこんな風になれたらどんなに自由でいいか、ストレスも感じないし、好き放題やって幸せだろうなと思います。ですが周りはさぞ大変でしょう。

実際スタッフは振り回されていて、顔が青ざめまくっています。

でも24話「人生の定量」では「やめたいんだけど、なんとなくやめられないんだよなぁ・・・」と皆が言っているように、なんとなく辞められない。その不思議な吸引力をかもしだしているのがオーナーでもあるのです。

そんなオーナーですが、絵柄のせいもあるかもしれませんが、美人ですよね。

プラダをはじめ、いつも高そうなお洒落な服を身にまとい、髪型もいつも違って工夫しているし美意識が高い。それなのに男性と付き合っているようなそぶりがありません。店には女性の友達と来ているか、一人でいつも飲んでくれて、くだを巻いています。もてないんでしょうか。原因は、矢張り考えられるとしたら性格でしょうか?

「なんて勝手なんだ」「鈍感」「猛獣」と言われているシーンもありました。スタッフとの色恋沙汰も全く無さそうでした。しかし、結婚願望はあるようで、第25話「レストラン結婚式」では勝手にお客さんの指輪をはめていたので、その後結婚できていたらいいなと思います。

ラスト、バリにてどういう会話がされたのか

「レストランで一番だいじなことはなにかわかる?」と何度もオーナーは問いかけます。それに対する答えはいつも違って、オーナーの気まぐれなのかとさえ思ってしまっていました。しかし、恐らくその答えは定まっていなかっただけで、試行錯誤を繰り返していた状態だった、それがやすらぎ会館でのロワンディシーだったのだと考えます。

そして移転を繰り返し、40年という時が経ちました。

ラストのバリのシーンでは、オーナーは伊賀のサービスマンぶりを見に来ただけではなく、「レストランで一番大事なことは何かわかる?」という質問をしにきたのではないか?と思うのです。どんな答えが伊賀の口から出たのか、答えが出たのか出ないのか。それは読者の想像に任せるといったところなのでしょう。

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他のレビュアーの感想・評価

フランス料理を見直せた作品

「動物のお医者さん」にはまったため「動物のお医者さん」での繊細な絵柄とリアルな笑いのセンスがツボにはまり、それは何度か読んでいたのだけど他の作品になぜか出会わずにいた。結局この「Heaven?」を知ったのは、2005年あたりだと思う。偶然本屋で見かけた見慣れた絵柄に引き込まれ、そのまま購入したことを覚えている。何度か売っては買戻しを繰り返して今手元にはないのだけど、家にある「動物のお医者さん」を最近読み、そしてまた読みたくなって図書館で借りてきた。そして読み返したらやはり独特のセンスと世界に引き込まれてしまった。「動物のお医者さん」の次の作品である「おたんこナース」は読んだけれども買いたいと思うほどではなく、「チャンネルはそのまま!」も思いがけないところを突いてきた感じはしたのだけど、それほど心に響いてこなかった(とはいえ、双方とても面白く、これより面白くないマンガなんて五万とあると思...この感想を読む

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