目の保養!内容ほっこり。楽しいドラマ。
魅力的なキャスト、可愛いファッション、インテリア、カフェ…観ているだけで現実逃避できる
この作品の1番の魅力は、現実ではあり得ない美人姉妹。天真爛漫な妹を演じるのが、石原さとみさん。真面目でしっかり者の姉を演じるのが、松下奈緒さん。この二人が画面上で、派手にケンカを繰り広げる姿は、観ているだけで可愛らしく美しく、目の保養になりました。
美咲の可愛いくておしゃれなファッションもこの作品の見所でした。甘辛ミックスでスポーツテイストを取り入れたカジュアルで可愛いファッションは、この作品での小悪魔的な要素を持つ主人公美咲の雰囲気にもぴったり。ぶりぶり系のザモテ子を演じることに評価が高い石原さとみさんの新たな魅力を引き出していました。“こんなジャンルの服も似合うんだ!可愛い!これどこの洋服だろう?”と、ついつい毎回探してしまいたくなりました。キャバクラでのボロボロになったドレスをアレンジしてロックディスタンスて着用したあたりからも、この作品では、石原さとみさんが様々なファッションを着こなす、という点がポイントになっていたと思います。
美咲が転がりこむ葉月のマンションや、行きつけのカフェのAPPLE SEEDのインテリアや吊るしグリーン等の小物もおしゃれで、女性の心をくすぐる要素が散りばめられてるなあと思いました。さりげなくオーガニックの飲み物とかメイソンジャーとか有機野菜とか出てきてどれもこれも真似したくなりました。
美咲の親友を演じる三代目JSoulBrothersのがんちゃん(岩田剛典さん)!これまた癒やし。私はこの作品で初めて知りましたが、仔犬のようなあどけない表情や、カッコいいスケボーのシーンは文句無しに女心を掴みました。
葉月を想うAPPLESEEDの店長を演じる平山浩行さん、その姉を演じる堀内敬子の姉弟家族もいい味を出していました。
姉妹、兄弟、家族のあるあるに共感
この作品のテーマのひとつであったであろう姉妹愛。それが描かれる際に、誰もが共感できるようなエピソードがたくさん使われていました。子どもの頃怒られた時に必ず行く場所、母親が自分よりも姉(妹)を可愛がっている気がしていた、姉より妹の方が要領がいい、姉(妹)の洋服を勝手に着ちゃう…私自身は妹なので、姉や兄が怒られているのを見て、“自分はああならないようにしよう”と行動していたので、作品中の美咲の言動に共感する部分がたくさんありました。一方で姉は要領が悪く口喧嘩では必ず私が勝つし、何か貸してもらったり買ってもらったり…私の要求がいつも通っていたように思うので、葉月が親友のかずちゃんに愚痴っている場面は姉を見ているようで、何とも言えないおかしくもあり温かい気持ちなりました。
美咲の親友、永人とその兄、APPLESEEDの店長とその姉、といった3組の兄弟を通して“あるある”と感じるエピソードがたくさん描かれていて、毎回どこか懐かしい温かい気持ちになることもこの作品の魅力でした。私は毎週観終わった後、いつも家族に連絡をしなくなっていました。
エピソードが全て頭を使わず何となく観ていて気持ちがほっこりする、という点が仕事に疲れて帰ってきて“癒されたい”という気持ちにマッチしていたと思います。そのため、やや矛盾を感じる展開はありましたが、目をつぶって観ていたという感じです。
矛盾や疑問は多々あり
全体的に頭を使わずに観られるような単純なストーリー展開だったので、伏線なども無く急な展開が多かったです。
途中までは美咲と葉月で、かつての想い人“櫻庭先生”を取り合うようなシーンがあるが、美咲が櫻庭先生を好きになったのは姉の葉月への対抗心が大きく、実際には純粋な恋愛感情では無かった、という風に描かれていました。この作品は、姉妹愛を描いたもので、結局カップルは1組も誕生しないんだろうなあと思って観ていたら、美咲は親友の永人からの想いに気がつき、“本当に大切なのは永人だった”となりなんと最終的には結婚!という結末。お腹の子どもは永人の兄の櫻庭先生の子どもなのに、それってあり?!と思う急展開。おじさんが本当はお父さんってことでしょ…気まずすぎないか?と急に現実的になことを考えてしまいました。最終回が結婚式、またまた可愛いキュートな石原さとみさんを見られて画面的にも華やか、そして松下奈緒さんのピアノも聴けて、ドラマとしてはいい最終回だったのでしょう。
元々、テーマが“恋愛”というわけではなかったので、最後はこじつけた感はありましたが、フィクションとして華やかな画面を楽しめました。
30代女子の関心が高い小ネタもたくさん
ファッションやインテリア等の若い女性向けのおしゃれな情報ばかりでなく、30代の私でも興味がある話題もちょこちょこ盛り込まれており、上手く惹きつけるなと感じました。葉月がぬか漬けをしていたり、子どもを授かりやすい体づくりのために温活や、ジョギング(途中からウォーキング)をしていたり、陽平の姉がオーガニックや有機野菜、ハーブにはまっていたり、こういう人いそう!と楽しく観ながらも、“自分もちょっとこれ気になる…やってみたい…”と思えるくらいの程よい『手近な話題』が選ばれていました。
葉月が健康診断で子どもができにくい体だとわかったり、陽平の姉はAPPLESEEDを開く前はアパレル系の仕事をしていたり、葉月と美咲の母が姉妹のために実は貯金をしていたり…本筋とは関係ないが、おしゃれなことばかりではない、こういった20代後半から30代の女性が共感できるちょっとしたエピソードには妙に納得してしまいました。作品作りに女性が関わっているのだろうと思いました。
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