ほんわかさを最大限に生かしたアニメ - GJ部の感想

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アニメレビュー数 2,474件

GJ部

3.753.75
映像
3.63
ストーリー
3.63
キャラクター
4.25
声優
3.25
音楽
4.00
感想数
4
観た人
4

ほんわかさを最大限に生かしたアニメ

4.54.5
映像
4.5
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
声優
4.0
音楽
5.0

目次

緩やかに進んでいく物語

GJ部の大きな特徴はほとんど外に出ないで物語が最初から最後まで続いていくというスタイルである。GJ部のメンバーは5名であるが(最初は4名で途中から5名になる)このメンバーで外に出て何かするという場面はあまり見られず、部室トークで一話が終わってしまうというパターンが多く、このアニメに対して、非常にゆったりとしたイメージを持つことであろう。部室での緩いトークがこのアニメでの売りであり、落ち着いて見られるため、この空気感にハマってしまえば一気見したくなるほどである。このアニメでほんわかさを感じさせるために色々な工夫がされていると私は考える。ただ単に部室でトークするというだけではなく、カメラワークやキャラクターの表情、時間の経過などが特に工夫されていて、より一層ほんわかさを感じ取ることが出来る。まずカメラワークについて。カメラワークはキャラクターを映すだけでなく、部室全体に向けられている事が多い。これは時間の流れを遅く感じさせる効果を持っている。これによって緩い空気感が表現されている。続いてキャラクターの表情である。キャラクターの表情はもちろんキャラごとに異なるが、GJ部のキャラクターは基本的にやわらかい表情をしている。感情を大きく表すキャラクターは部長の真央くらいであり、他のキャラクターは落ち着いた表情をしている。これによってアニメ全体的に落ち着いた雰囲気、または緩やかな場面展開を生み出している。最後に時間の経過について。これはどういうことかというと、GJ部の大きな特徴の一つとしてほんわかさの他に時間の経過が挙げられる。キャラクターが一切喋らない無の時間を表現することによってより緩さを際立たせている。落ち着いた良い雰囲気を表すためにあえて喋らない場面に注目してカメラワークやゆっくりとした場面展開をすることによって上手く無の時間の心地よさを表現できていると言える。

個性あるメンバー達

GJ部を語る上において欠かせないのはやはり一人一人のキャラクターの個性である。前述したようにGJのメンバーというのは部長の真央を除いて他のメンバーは比較的穏やかな性格である。しかし、ただ単に穏やかな性格をしているだけではなく、それぞれしっかり個性を持っている。まず部長の真央はGJ部メンバーの中で一番激しい性格の持ち主と言える。常に四宮に対して怒っているシーンが多い。まあそれは四宮に対する愛情の裏返しと言えばそうなのだが、基本的には常に怒っていて、喜怒哀楽を一番表現しているキャラクターである。続いては真央と対象的なキャラクターである恵であるが、恵は一番GJ部でGJ部らしいほんわかさを一番表しているキャラクターであると言える。恵はおっとりとした性格であり、オーラから優しい人だとすぐに分かるほどである。実際に部内でもお茶を入れる係であるし、場を和ませるシーンが多く見受けられる。続いてはGJ部内で唯一の男である四宮であるが。四宮はGJ部内で一番中立的な立場で、激しい性格である真央とおっとりとした性格である恵を受け止める役割を担っていて、時折見せる俺マン(たまに登場する男らしい一面)など二面性を持っていてなかなか面白い一面を持っているキャラクターである。次にキララは動物のような性格を持っていていつも肉をかぶりついているシーンが強烈的である。怒ったら部で一番怖い存在であるが、基本的には大人しく肉を食べているだけなので決してGJ部の雰囲気を壊していない。むしろ怒った場面が印象的であるが故、普段の印象は非常に大人しく、和やかさを一層強めているキャラクターであると言える。最後にタマはGJ部内で猫のような存在であり、唯一の後輩としてメンバー達に可愛がられている。しかしその反面生意気さと反抗的な態度のギャップが印象的であり、程よいスパイスの代わりになっている。タマがいるからこそ意外な展開を生み出すことが出来ているし、面白さを引き出す重要なメンバーであるのは間違いない。このように5人のメンバーの性格が上手くマッチングしてほんわかな雰囲気を生み出しつつ、たまには着火して面白いシーンが生まれていくため、飽きずに見続けることが出来る点で高評価である。

総括

GJ部の特徴を述べた上で総括するならば、メンバーによる相互のやり取りや相互で作り出す時間の見せ方が非常に上手い作品であると言える。製作者から伝わるGJ部内の心地よさが伝わってくるし、なによりキャラ一人一人の個性も立っていて何回でもループして見たくなるような作品であることは間違いない。ほとんど部室トークで構成されているのにも関わらず飽きさせない工夫が出来ているアニメというのは他にはなかなかないと私は思う。空間の使い方や時間の使い方が上手いので二回目三回目と繰り返し見ていくにつれて新しい発見が出てくること間違いなしである。

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