ゆるふわなとき。 - GJ部の感想

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アニメレビュー数 2,474件

GJ部

3.753.75
映像
3.63
ストーリー
3.63
キャラクター
4.25
声優
3.25
音楽
4.00
感想数
4
観た人
4

ゆるふわなとき。

3.03.0
映像
2.5
ストーリー
3.5
キャラクター
3.5
声優
3.0
音楽
3.5

目次

4人の彼女たちとの、ゆるふわなとき。

が、小説第1巻の見出しになります。

後に彼女たちは5人になりますがそうあるように本作はゆるふわなキャラクター達の部活風景を描いた作品になり、ほとんどが部室といった室内での物語になり、場面の移動がほとんどありません。ですがそういったアニメ作品は他にも数多く製作されており、目新しさはあまり感じないですが、例にもれずハズレではありませんが大当たりでもないといった当たり障りのないアニメに仕上がったと思います。

シナリオひとつひとつでそれぞれ完結しており、物語性は少ないので原作の知識やキャラクター達の詳しい設定や世界観に対しての知識がなくとも気軽に視聴出来る作品であるのが本作の魅力のひとつでもあると思います。

私自身、いちイラストレーターとしてよくイラストを描くのですがオリジナル作品を描く場合には自身の思い描く理想のワンシーンを切り取ってから構図やキャラクターのデザイン等を考え、製作を始めます。その理想のシーンとはほとんどが学生生活の一部を描くことが多く、何より学生時代が人生の中でも特に輝きが強い時期であるからです。

本作はそんな輝きの強い時期のシーンを集め、ショートストーリーとして描かれた作品であると思います。

アニメ作品に限らず学生の部活風景や様々な活動について描かれた作品は多く、誰もが憧れ、焦がれた一瞬をまた、自身でもその瞬間独特の空気感や感動を感じたいと望む人が多いからであり、本作も例にもれずそんな作品のひとつなので埋もれがちですが私はまた別の魅力があるのでは無いかと思います。

描かれているのは主に日常の雑談風景で、日常の何気無い会話たちになりますがそんなありふれた日常こそ何より学生時代を終えた私自身の望む風景であると思うのです。

社会に出てからは仕事が中心になり、本作で描かれているような穏やかな時間を大切な友達と過ごすことなどほとんど無くなってしまったのですがこういったアニメの視聴により擬似的にでも追体験出来るのがアニメ作品に限らず映像作品や小説といった媒体から強みであり、魅力のひとつであるのだと思います。

本作はそんな時間を過ごすことが出来る作品であるのだと思うのです。

原作小説からのアニメ化作品

本作も他のアニメ作品と同様に原作小説からのアニメ化作品になり、最近の作品はほとんどがそういった形でアニメ化されていきます。

ですが本作の原作小説は他の作品とは異なり、四コマ小説といった珍しい構成の作品となっております。そんな構成からアニメでもショートストーリー集といった構成になっている為、大きな物語性はなく、途中からでもまったりと視聴出来る作品にもなっていますががっつりと物語を楽しみたい方には少し物足りなさを感じる方もいるかと思いますますが私はこういった構成の作品は好きなのでとても面白く視聴することが出来ました。

ですがそんな構成をとっている為、アニメでは描かれなかったエピソードがあるのが少し残念でもあります。特に夏合宿や夏祭り、クリスマスについてもほんの少ししか触れていなかったのとアニメの全12話+OVAの2話だけで約2年の間の出来事が描かれており、1、2話で季節が変わったりと内容を詰め込み過ぎなところが原作ファンとしては残念でした。個人的には3シリーズくらいかけてじっくりと楽しみたいところですがあまり有名な作品ではないのでもっと本作をたくさんの人に知っていただきたいと思います。

製作スタッフ、キャストについて

本作品は動画工房にてアニメーション製作されており、主にテレビシリーズの作品を手掛けており、まだ製作会社独自の世界観などがあるわけではありませんが最近ではよく名前を見かけるので業界で徐々に力をつけてきているようで今後の展開に期待したいと思います。

本作では序盤のEDにキャラクターソングが導入されており、映像もキャラクターのイメージに合わせて作り込まれており、好感が持てました。

天使恵役の宮本侑芽さんと綺羅々・バーンシュタイン役の荒川ちかさんの演技はアニメ作品では初めて視聴したのですがキャラクターぴったりの演技でとても好感が持てました。京夜役の下野紘さん、天使真央役の内田真礼さん、皇紫音役の三森すずこさんは安心の演技で皆それぞれの特徴を生かし、上手く表現されている為、より物語を楽しむことができました。

GJ部サイドエピソードについて

本作のサイドエピソードとしてGJ部中等部やGJ部ロスタイムという作品がありますが今後はこちらの作品のアニメ化を期待したいと強く思っています。

中等部の女子部員に関してはアニメに登場があってもおまけ程度なのでせっかくの良いキャラクター達が勿体無く、残念でした。

登場キャラクターも増え、より個性的で人間模様も充実してくるのでアニメ化されたら絶対に面白くなると思うので、ぜひとも製作を考えていただきたいと思います。

せっかく面白い原作があるのでもっとたくさんの方に本作品の魅力が伝わっていただけたら嬉しいです。

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ほんわかさを最大限に生かしたアニメ

緩やかに進んでいく物語GJ部の大きな特徴はほとんど外に出ないで物語が最初から最後まで続いていくというスタイルである。GJ部のメンバーは5名であるが(最初は4名で途中から5名になる)このメンバーで外に出て何かするという場面はあまり見られず、部室トークで一話が終わってしまうというパターンが多く、このアニメに対して、非常にゆったりとしたイメージを持つことであろう。部室での緩いトークがこのアニメでの売りであり、落ち着いて見られるため、この空気感にハマってしまえば一気見したくなるほどである。このアニメでほんわかさを感じさせるために色々な工夫がされていると私は考える。ただ単に部室でトークするというだけではなく、カメラワークやキャラクターの表情、時間の経過などが特に工夫されていて、より一層ほんわかさを感じ取ることが出来る。まずカメラワークについて。カメラワークはキャラクターを映すだけでなく、部室全体に向...この感想を読む

4.54.5
  • ばるすばるす
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