大ヒット作品「BØY HARELUYA II」の元になった作品 - HARELUYAの感想

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HARELUYA

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画力
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ストーリー
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キャラクター
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設定
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演出
3.50
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1
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大ヒット作品「BØY HARELUYA II」の元になった作品

4.04.0
画力
4.0
ストーリー
1.0
キャラクター
4.0
設定
4.0
演出
3.5

目次

わかりやすい単純な人物像で読みやすい

この作品は、梅澤春人氏の後の長編大ヒット連載「BØY HARELUYA II」の原型となった作品である。BØYでは主人公日々野晴矢は「破天荒な人間」という設定であるが、HARELUYAでは「人間にさせられた神様候補」という違いがある。しかし、晴矢が唯我独尊タイプで破天荒であるが、基本的には正義の人であるという設定にブレがない。この作品は悪いやつは徹底的に悪く、善人は徹底的に善人で、善悪の対峙が非常にわかりやすく、人物の性格設定に複雑さがないので気持ちが良い読みやすさがある。「善人の幸せをぶち壊す悪者をやっつける」「善人は報われるべき」という、ある意味単純なテーマではあるが、そのテーマに沿って素直なキャラクターが配置されていて、水戸黄門的な「最後は善人が勝つ」というお約束的安心感で読めるので、読んでいて話に納得がいかないなどといったストレスがない点がよい。

煮え切らない恋愛が良い

主人公晴矢は、自分に住む場所を提供してくれた教会のシスタークリスにことがどうも好きなようであるが、シスタークリスに思いを告げることもなく恋愛は終わってしまう。この展開は後のBØYの晴矢も同様で、シスタークリスがモデルになったと思われる教員春香先生との恋愛がいまいち煮え切らないまま終わってしまうのに非常に似ている。この物語では晴矢の「唯我独尊」的性格と、正義を貫いて悪党を倒しまくれれば良いのであり、恋愛はそんな破天荒な彼にも人間らしい、優しい男性としての一面があることを示すちょっとしたスパイスでしかないのだと思う。HARELUYAでは、晴矢はかなり女性好きであるが、それ以上に義理や友情の方が大事という価値観が魅力的でもある。

BØYとの比較も楽しい

HARELUYAの登場人物の多くが、次作のBØYの原型になっているので、比較して読んだり、このキャラがあのキャラの元になっているのだと参考にして読むとさらに楽しめる。画家志望の親友岡本などはそのまま両作に起用されているが、岡本のような純粋な熱血漢のキャラクターは、著者梅澤氏の思い入れが非常にあるキャラクターなのではないかと思う。最近は、何を考えているかよくわからない複雑なキャラクターが出てくる漫画が多いので、最近の若者が読んだら、若干設定が古臭く感じられるかもしれないが、読みだすとこういった「わかりやすい性格」の人物は単純に好感が持てるという事にも気づくだろう。先にも述べたが、この作品には水戸黄門的な面白さがあるので、印籠はなくてもどんな展開で晴矢やその友人が勝利を勝ち取るのか、楽しめる漫画である。

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