家族のことを考える
原作と違う
これ原作だとアナは交通事故により亡くなり、ケイトに腎臓をそして他の臓器も様々な方に移植されるんですよね。題名の「私の中のあなた」の私はケイトであなたはアナになると思うんです。でも映画ではケイトは死んでしまいます。そうなるとちょっと題名の意味も変わってくるのかなって考えてみました。私なりに考えた結果逆に私がアナであなたがケイトかなっという結論にいたりました。アナが亡くなったケイトのことを心で想うという意味合いなのかなって。原作ではケイトは生き延びるんだから、改変するならどちらも生きられる設定の方が良かったなと思います。もちろん映画しか知らなければこういう結末もありですが、知っているとどちらも救ってあげたくなるんですよね。
病気と向き合う家族
アナに重点をおいた脚本なので、アナがどういう気持ちで親と接していたのかというものは見ていればわかると思います。ここで注目してほしいのはアナの兄であるジェシーの存在です。映画では詳しく描写がありませんでしたが、両親がケイトの病気につきっきりになってしまったことから非行に走るようになります。火事のシーンがありましたよね?あれじつはジェシーによる放火なんですよ。夜遅く帰っても叱らないどころか、いなかったことにさえ気づかれていないなんてジェシーからしてみたら悲しいことですよね。もちろんアナもジェシーもちゃんと理解はしているため余計に苦しいんだと思うんですよ。そしてケイトを助けたいと思う母の気持ちだってすごくよくわかります。自分の愛する娘ですからどんなことをしてでも助けてやりたいっと思うのが親の心情でしょうしね。だからこそ周囲がみえなくなってしまっていることが切ないです。
ケイトはとても強い子
たぶんですが自分の愛する人が先に亡くなってしまったこともあり、こんな家族を見ていたくないという気持ちが強かったのだと思います。映画をみていればわかりますがとても家族思いの子なんです。だからこそアナやジェシーがおかれた状況とか、母親が自分の死を受けれてくれないこととか全部わかっていたんですね。それでも最後の最後までケイトは気丈にふるまっていて辛いだろうにすごく強い子だなって思いました。原作ではケイトは腎臓移植により回復しバレエの先生になるんですよ!原作と変えるなら最後にドナーが見つかる奇跡があったっていいと思うのです。元気に走り回る3姉弟を、そして家族をみたかったなって思ってしまいました。
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